🌸 Sell in May(5月に売れ)は本当か?データで検証する投資格言の真実と2026年戦略
(1950〜2024年)
(1950〜2024年)
確かに5月〜10月は歴史的に弱いが、マイナスではない。「売れ」は誇張、「警戒せよ」が正解。
1. 「Sell in May」とは何か?
"Sell in May and go away,
come back on St. Leger Day"
(5月に売って退散、セントレジャーの日に戻ってこい)
「5月に株を売り払って夏は休み、秋に戻ってきて買い戻せ」という投資の有名な経験則。St. Leger Dayは9月中旬の英国競馬の伝統的開催日で、米国版では「ハロウィン(10月末)」まで延長されることもあります。
2. 格言の起源
18世紀のロンドン金融街で生まれた格言。当時の貴族・商人は夏に田舎の領地に避暑し、ロンドンを離れる文化がありました。市場参加者が減ると流動性が低下し、相場は方向感を失うため、「夏は休んで秋に戻る」が合理的だったというわけです。
3. データで検証:本当に5月から弱い?
| 期間 | 平均リターン | 勝率 | 評価 |
|---|---|---|---|
| 11月〜4月 | +6.7% | 77% | 🟢 圧倒的に強い |
| 5月〜10月 | +1.7% | 63% | 🟡 弱いがプラス |
| 差分 | +5.0pt | +14pt | 🔴 統計的に有意 |
出典:S&P Dow Jones Indices、ストックトレーダーズアルマナック
4. 月別パフォーマンスを可視化
数値=平均月次リターン(%)。赤=Sell in May期間、緑=強い月、黄=中立、赤バー=マイナス月
5. なぜ5月〜10月は弱いのか?5つの仮説
欧米のファンドマネージャー・トレーダーが7〜8月に長期休暇。市場参加者が減って大口注文が出にくく、相場が方向性を失う。少額のショックが大きな値動きを生みやすい。
11〜12月は年末ボーナスや節税買いで需要が高まる。一方、5〜10月はそうした強い買い圧力がないため、上昇エネルギーに欠ける。
米国の決算発表は1月・4月・7月・10月に集中。5〜6月・8〜9月は決算材料が枯渇し、株価の上昇要因が乏しい。
4月までの強い上昇後、5月に利確売りが出やすい。「春の上昇 → 夏の調整 → 秋の暴落 → 冬の反発」という季節パターンが心理的に強化されている。
ブラックマンデー(1987年10月)、リーマンショック(2008年9〜10月)、アジア通貨危機(1997年7月)など、世界的暴落が秋に集中。投資家心理が「秋は怖い」を学習している。
6. 日経平均にも当てはまるのか?
| 期間 | 平均リターン | 勝率 | 米国との比較 |
|---|---|---|---|
| 11月〜4月 | +5.2% | 68% | 🟢 同じ傾向 |
| 5月〜10月 | −0.8% | 50% | 🔴 米国より弱い |
7. 2026年の特殊事情と戦略
| 要因 | 強気/弱気 | 解説 |
|---|---|---|
| 米利下げ期待 | 🟢 強気 | FOMC反対4票で6月利下げ観測 |
| 日銀利上げ圧力 | 🔴 弱気 | 円高で輸出株に逆風 |
| 連続介入リスク | 🔴 弱気 | 4/30+5/6で3回目警戒 |
| 日経歴史的高値 | 🟡 中立 | 調整リスクと押し目買い欲が拮抗 |
| 戦争・地政学 | 🔴 弱気 | 原油急騰リスク継続 |
| 新NISA積立フロー | 🟢 強気 | 毎月1兆円超の安定買い |
| 米トランプ関税 | 🔴 弱気 | 夏に追加関税報道のリスク |
2026年は強気と弱気の材料が拮抗。Sell in Mayの典型的な「夏の調整」シナリオは十分にありえます。
8. 結論:個人投資家はどうすべきか
- 新NISA積立は絶対に止めない:機械的継続が長期で最強。5月だからやめる、は最悪
- 個別株の利確タイミングとしては有効:高値圏で含み益大なら一部利確検討
- FXレバレッジは縮小:流動性低下で値動き荒くなる可能性
- キャッシュ比率を10〜20%確保:夏の調整時の押し目買い余力に
- 10月末まで「警戒モード」:新規大規模投資は秋以降に持ち越し
• キャッシュ比率を高める
• 高配当・ディフェンシブ株シフト
• ストップロス設定強化
• 積立投資の停止
• レバレッジ拡大
• 5月恐怖でパニック判断