【9/20】シルバーウィーク前夜の円相場──BOJ利上げ後「逆円安」と5連休薄商いリスク、投資家の3チェックポイント
📋 結論3行サマリー
- 日銀が9月18日に政策金利を1.25%(1995年以来31年ぶり水準)へ引き上げたが、2名の反対票と植田総裁の慎重な記者会見を受けて市場は「ハト派的利上げ」と解釈。決定直後にドル円は158円台まで上昇(円安)する「逆円安」が生じ、その後のレートチェック報道(9月18〜19日)で156円台後半まで急戻しした(出典:Bloomberg「Yen Is Vulnerable With Japan on Holiday After BOJ Disappoints」2026-09-20、日本経済新聞「日銀レートチェック再び、連休前に円安けん制 投機筋『不意突かれた』」2026-09-19)。
- 9月21日(敬老の日)・22日(国民の休日)・23日(秋分の日)と3日連続の国民の祝日が続き、週末を合わせると実質的に9月20〜23日の4日間にわたって東京市場が不在となる薄商い局面が続く。流動性が低下した薄商い期間はドル円を含む為替相場の振れ幅が大きくなりやすいとされ、為替市場関係者の間では介入リスクへの注意が指摘されている(出典:外為どっとコム「来週のドル円相場はどうなる?9/21週のイベント予定」2026-09-20、株式新聞Web「週間展望:新たな金利環境見極め、シルバーウイークの変則日程」)。
- 東京市場は9月24日(木)に3日ぶりに再開するが、連休中の海外(NY・ロンドン)市場でのドル円動向や米国発の材料次第で、日経平均(9月18日終値 65,018円)がギャップを伴って動く可能性があるとする見方も出ている。ダイヤモンドZAIは来週(9/24〜9/25)の日経平均予想レンジを6万3,000〜6万7,000円と幅広く示している(出典:ZAI Diamond「来週(9/24〜9/25)の日経平均株価の予想レンジは6万3,000〜6万7,000円! シルバーウィーク中の原油相場や長期金利、欧米市場の動向に左右される展開に」、外為どっとコム同上)。
📰 今週の流れ──何が起きたか(時系列)
今週(9月15〜19日)は日米の中央銀行が同週に政策決定を行うという異例の局面となった。
| 日付(JST) | 主な出来事 | 参考レベル |
|---|---|---|
| 9/15〜16 | FOMC開催(米国時間)。約3年ぶりに25bp利上げ決定(FF金利3.75〜4.00%) | ドル円 154〜156円台 |
| 9/17 | FOMC結果・ドットチャート発表(16/18人が追加利上げ想定)、ダウ一時700ドル安 | ドル円 155〜156円台 |
| 9/18(金)昼前 | BOJ政策決定会合:1.25%利上げ決定(7対2)、日経平均+882円 終値65,018円 | ドル円 156→158円台(利上げ後に円安) |
| 9/18(金)夜〜9/19 | 日銀レートチェック実施の報道、共同通信が「政府・日銀、円買い介入準備」と報道 | ドル円 158→156円台後半(急戻し) |
| 9/19(土) | 米国株式市場(金曜終値):ダウ51,683ドル(-95ドル)、S&P500 +0.2%、ナスダック +0.7% | 金 4,380ドル/oz、米10年債利回り 約5.0% |
| 9/20(日)〜9/23(水) | シルバーウィーク:東京市場(9/21〜23)休場。次の東京取引は9/24(木) | 海外市場のみ稼働 |
※ 表内の数値は報道ベースの参考値であり、確定的な価格情報ではありません。(出典:TheStreet「Stock Market Today (Sept. 18, 2026): Nasdaq, S&P 500 close a touch higher to end Fed hike week」、Rio Times「Global Economy Briefing for Saturday, September 19, 2026」)
🔍 なぜ「逆円安」が生じたか──「ハト派的利上げ」をめぐる市場の解釈
利上げが決定されると通常は当該通貨が買われやすいとされる。しかし今回は決定直後にドル円が158円台まで上昇(円安)する動きが見られたと複数の報道が伝えている。市場関係者が言及している見方として、以下のような論点が出ている。
- 反対票2名のシグナル:7対2という採決の結果が「委員会内に利上げペースの慎重意見がある」と解釈された側面があると複数のメディアが伝えている(出典:日本経済新聞「日銀1.25%への利上げ決定、物価上振れリスク抑制 2人が反対票」2026-09-18)。
- 今後のペースへの懐疑:市場が意識していたのは「今回の利上げそのもの」より「次回以降の利上げがどのくらいの速さで来るか」であり、会見の内容が「慎重に見極める」との印象を与えたという見方がある(出典:Bloomberg「Yen Is Vulnerable With Japan on Holiday After BOJ Disappoints」2026-09-20)。
- 日米金利差の水準:FOMCが同週に25bp利上げを行い、FF金利は3.75〜4.00%となっている。日本の1.25%との差は依然として約2.5〜2.75%ポイントあり、絶対的な金利差によるドル選好が続いているという指摘が出ている(出典:外為どっとコム「来週のドル円相場はどうなる?9/21週のイベント予定」2026-09-20)。
- 連休前の流動性低下:シルバーウィーク直前という薄商いの局面では値動きが増幅されやすいとされる(出典:日本経済新聞「連休前に円安けん制 投機筋『不意突かれた』」2026-09-19)。
これらはいずれも市場参加者の間で言及されている見方であり、「逆円安」の確定的な単一原因を示すものではない。
📅 シルバーウィーク薄商いの構造──何がリスクか
2026年のシルバーウィークは、9月21日(月・敬老の日)・22日(火・国民の休日)・23日(水・秋分の日)の3日間が連続した祝日となる。週末の9月20〜21日を含めると実質4日以上にわたって東京の株式・為替市場が通常の国内勢主導の状態から離れた状況となる。
為替市場(外国為替)は24時間グローバルに取引が行われるため、東京市場が休場でもドル円は動き続ける。ただし、東京勢不在の時間帯は市場参加者が減少して取引量が細りやすく(薄商い)、比較的少額の取引で相場が大きく動く可能性があるとされている(出典:株式新聞Web「週間展望:新たな金利環境見極め、シルバーウイークの変則日程」)。
こうした薄商い局面において、日本の通貨当局がどのような姿勢を示すかが注目されている。9月18〜19日には日銀のレートチェックが実施され、政府・日銀が円買い介入の準備を進めているとも報じられた(出典:日本経済新聞「連休前に円安けん制」同上、Yahoo!ニュース(共同通信)「政府日銀、円買い介入準備」2026-09-19)。財務大臣の片山さつき氏と米財務長官のスコット・ベッセント氏が「いつでも市場に介入する用意がある」と表明しているとも伝えられており(出典:Retail News Asia「Yen Traders Brace for Silver Week Intervention as BOJ Decision Looms」)、市場関係者の間では薄商い局面での当局の動向が注視されている。
📊 マーケットへの影響の考え方(3シナリオ)
以下は市場参加者の間で言及されている論点を中立的に整理したもので、いずれかの方向性を予測・推奨するものではない。なお各シナリオの🟢🟡🔴は想定される変動の大きさを視覚的に区別するための記号であり、望ましさ・有利不利の評価や特定の売買行動を推奨・示唆するものではない。発生確率の高低を示すものでもない。
✅ 投資家の3チェックポイント──9/24再開に向けて
① 連休中(9/21〜9/23)の海外市場でのドル円・米国株動向
東京市場が休場の間もNY・ロンドン市場は通常通り動く。ドル円が160円前後を試す動きが出た場合、当局の介入の有無やそのタイミングに注目が集まりやすい局面とされる。米国の経済指標(この週は主要指標の予定が少ないとされるが)や要人発言があれば米金利・ドルに影響し、9/24の東京再開時の材料となりうる(出典:外為どっとコム「来週のドル円相場はどうなる?9/21週のイベント予定」2026-09-20)。
② 原油・金などコモディティの動向
中東情勢の緊迫継続を背景に、原油(WTI)およびブレント原油は引き続き高水準で推移しているとされ、連休中の地政学的な動きがエネルギー価格を通じて9/24の日本市場に波及しうるという見方がある。金も週次で高水準(9/19 時点で約4,380ドル/oz 前後との報道)を維持しており、リスクオフ局面でのゴールドフライトにも注意が向けられているとされる(出典:Rio Times「Global Economy Briefing for Saturday, September 19, 2026」)。
③ 日米金融政策の「次の一手」に関する報道
市場の焦点はすでに「次の日銀利上げはいつか」「FRBの追加利上げはあるか」に移りつつあるとされる。連休中に日銀・FRB当局者の発言があれば、9/24再開時のドル円および日経平均の方向感を決める重要材料となりうる。外為どっとコムが示した来週の予想レンジ(153〜158円)は、シナリオによって一方向に振れうる幅として参考になるとみられるが、予想レンジはあくまでも一つの見方にすぎない(出典:外為どっとコム同上)。
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本記事は情報提供を目的として作成されており、金融商品取引法に基づく投資助言・投資勧誘・特定金融商品の売買推奨を行うものではありません。掲載されている情報は2026年9月20日時点の公開報道・公開情報をもとにした参考解説であり、その正確性・完全性を保証するものではありません。将来の株価・金利・為替・資産価格・金融政策の方向性についていかなる保証も行いません。為替介入の実施・非実施・タイミングに関する予測を示すものではありません。シナリオはいずれも市場参加者の間で言及されている見方を中立に整理したものであり、特定シナリオへの誘導・推奨ではありません。実際の投資判断および運用はご自身の責任と判断において行ってください。必要に応じて専門家(証券会社・ファイナンシャルプランナー等)へのご相談をお勧めします。