📊 MarketWatch AI
日本人投資家のためのマーケット情報サイト
📚 解説記事

📊 PERとPBRとは?株の割安・割高を見分ける2大指標をやさしく図解

公開日:2026年6月24日 / 読了時間:約10分 / カテゴリ:投資の基礎知識
⚡ この記事を30秒でわかるサマリー

株が「割安か割高か」を測る代表的なモノサシが PERPBR。ざっくり言うと——

💰
PER(株価収益率)
株価が「利益」の何倍か
=稼ぐ力に対して割安/割高か
🏛️
PBR(株価純資産倍率)
株価が「資産」の何倍か
=持っている財産に対して割安/割高か

どちらも「数字が低いほど割安」の目安。ただし「安いには理由がある」こともあり、低PER・低PBR=買い、とは限りません。

1. PER・PBRは「株の値札」を読むモノサシ

同じ「1,000円の株」でも、ある会社は割安で、別の会社は割高かもしれません。株価そのものの数字(1,000円か、5,000円か)だけでは、高い・安いは判断できないからです。そこで使うのが、会社の中身(利益や資産)に対して株価が高いか安いかを測る指標——それが PERPBR です。

たとえるなら、PER・PBRは「株の値札を、中身の量で割り算したもの」。同じ値段のリンゴでも、大きいリンゴなら割安、小さいリンゴなら割高、と判断するのと同じ発想です。

2. PER(株価収益率)の仕組み

PER(Price Earnings Ratio/株価収益率)は、株価が「1株あたりの利益」の何倍かを表します。会社の「稼ぐ力」に対して株価が割安か割高かを見る指標です。

PER(倍) = 株価 ÷ 1株あたり純利益(EPS) = 時価総額 ÷ 純利益 でも同じ

もう一つの読み方が「何年で元が取れるか」。PERが15倍なら、その会社が今の利益を出し続けた場合、株価のもとを利益で回収するのに約15年かかる、というイメージです。だからPERは低いほど割安とされます。

🔢 PERの計算例
項目A社B社
株価1,500円1,500円
1株あたり利益(EPS)150円50円
PER10倍(1500÷150)30倍(1500÷50)
評価の目安🟢 利益のわりに割安🟡 利益のわりに割高(期待先行)

同じ株価1,500円でも、稼ぐ力(EPS)が違えば割安度は変わります。

PERの「目安」は業種で大きく異なります。成長期待の高いIT・グロース株はPERが高くなりやすく、成熟した銀行・商社などは低くなりやすい。同じ業種の会社どうしで比べるのが基本で、「PER15倍だから割安」と一律には決められません。赤字の会社はそもそもPERが計算できない(または意味をなさない)点も注意です。

3. PBR(株価純資産倍率)の仕組み

PBR(Price Book-value Ratio/株価純資産倍率)は、株価が「1株あたりの純資産」の何倍かを表します。会社が持っている「財産(純資産)」に対して株価が割安か割高かを見る指標です。

PBR(倍) = 株価 ÷ 1株あたり純資産(BPS) = 時価総額 ÷ 純資産 でも同じ

カギになるのが PBR=1倍 という水準です。PBR1倍は、「株価」と「1株あたりの純資産(=会社を解散したときに理論上残る価値)」がちょうど同じ状態を意味します。

📉
PBR 1倍割れ
株価 < 解散価値。理屈の上では
「会社をたたんだ方が価値がある」状態
📈
PBR 1倍超
株価 > 解散価値。市場が
「資産以上に稼ぐ・成長する」と評価
2023年に東京証券取引所が「PBR1倍割れ」の企業に改善を要請したことで、PBRは一段と注目されるようになりました。「資本コストや株価を意識した経営」を促す動きで、自社株買い・増配など株主還元の強化につながった例もあります。

4. PERとPBRの違い・使い分け

⚖️ PER と PBR の比較
観点PER(株価収益率)PBR(株価純資産倍率)
何と比べる?利益(フロー=稼ぐ力)純資産(ストック=持っている財産)
計算株価 ÷ EPS株価 ÷ BPS
低いと利益のわりに割安資産のわりに割安
弱点赤字だと使えない・利益はブレる稼ぐ力(収益性)は見えない
相性安定して黒字の会社資産が多い会社(銀行・不動産など)
2つはセットで見るのがコツ。 PERは「稼ぐ力」、PBRは「持っている財産」と、見ている角度が違います。低PER × 低PBR は伝統的な「バリュー株(割安株)」の目安ですが、片方だけだと判断を誤りやすいので、両方+次に説明するROEを合わせて見ます。

5. ROEとの関係:PBR = PER × ROE

PERとPBRをつなぐのが ROE(自己資本利益率=純資産でどれだけ効率よく稼いだか) です。じつは3つの指標には、きれいな関係式があります。

PBR = PER × ROE (株価/純資産 = 株価/利益 × 利益/純資産)

この式が教えてくれるのは、「PBRが高い会社は、ROE(稼ぐ効率)が高いことが多い」ということ。つまりPBRが高い=必ずしも割高ではなく、稼ぐ力が強いから市場が高く評価している場合がある、ということです。逆にPBR1倍割れが放置されている会社は、ROEが低い(資産を活かせていない)ことが背景にあるケースが少なくありません。

だから「PBRが低いから割安だ」と飛びつく前に、「なぜ低いのか? ROEは低くないか?」を確認するのが大切。資産はあるのに稼げていない会社は、安いまま放置される(次の章の"罠")こともあります。

6. 「割安の罠」バリュートラップに注意

PER・PBRが低い株は魅力的に見えますが、「安いには理由がある」ことを忘れてはいけません。安いまま何年も上がらない、むしろ下がっていく——こうした株は バリュートラップ(割安の罠) と呼ばれます。

TRAP 01
① 構造的な衰退・斜陽産業

需要が縮んでいく業界の会社は、利益も資産価値も先細り。今のPER・PBRが低くても、将来の利益が減れば「割安」は幻になります。

TRAP 02
② 稼ぐ力が弱い(低ROE)

資産はあるのに利益を生み出せない会社は、PBRが低いまま放置されがち。株主還元や事業改革が進まないと、なかなか見直されません。

TRAP 03
③ 一時的な好業績で割安に見えるだけ

たまたま今期だけ利益が大きいと、PERが一時的に低く見えます(景気の山=循環株に多い)。ピーク利益で計算した低PERは、来期には消えることも。

割安指標は「買っていい理由」ではなく「調べ始める入口」。低PER・低PBRの会社を見つけたら、「なぜ安いのか」を確認するクセをつけましょう。"安い良い会社(割安)" と "安いダメな会社(割安の罠)" を分ける視点は、割安株とゾンビ企業の見分け方でさらに詳しく解説しています。

7. 個人投資家の使い方チェックリスト

🎯 PER・PBRを使うときの5つのポイント
  1. 同じ業種で比べる:業種で水準が全く違う。他業種との単純比較は避ける。
  2. 単独で判断しない:PER・PBR・ROEはセット。1つの数字で買い・売りを決めない。
  3. 「なぜ安い/高い」を考える:低いには低い理由、高いには高い理由がある。
  4. 利益の"質"を見る:一時的な利益か、続く利益か。赤字や特別利益に注意。
  5. 過去の自分のレンジと比べる:その会社の過去のPER・PBRの範囲と比べると違和感に気づける。
指標はあくまで「会社を理解するための道具」。数字が示すのは「割安・割高の目安」であって、「上がる・下がる」の予言ではありません。最後は事業内容・成長性・財務の健全性と合わせて、自分で納得して判断することが大切です。

8. まとめ

本記事は情報提供を目的とした一般的な教育コンテンツであり、投資助言や特定の銘柄の売買推奨ではありません。指標の数値や目安は将来のリターンを保証しません。投資判断はご自身の責任で行ってください。
広告
DMM CFD
DMM CFD
🎁 無料PDFプレゼント

登録特典『投資をはじめる前の基礎チェックリスト』(PDF)を無料プレゼント

初心者が確認したい12項目のチェックリスト(PDF)を無料ダウンロード。さらに毎週の相場振り返りと注目ポイントをメールでお届けします。登録無料・1クリックで解除OK・投資助言ではありません。