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💴 金利と債券とは?金利が上がると債券価格が下がる理由をやさしく図解

公開日:2026年6月24日 / 読了時間:約10分 / カテゴリ:投資の基礎知識
⚡ この記事を30秒でわかるサマリー

「金利」と「債券」は、株式市場を動かす土台でありながら、初心者がつまずきやすいテーマ。ポイントは3つだけ押さえれば十分です。

📜
債券=借用証書
国や企業がお金を借りる証書。
満期まで利息+満期に額面が戻る
🔄
金利と価格は逆
市場金利が上がると
既発債の価格は下がる(シーソー)
📊
株にも効く
金利は割引率・銀行・為替を通じ
株式市場全体にも影響

ざっくり:債券は「貸したお金の証書」/金利が上がると債券価格は下がる/その金利は株にも波及する

1. 債券とは(国や企業の「借用証書」)

債券とは、国や企業などが投資家からお金を借りるために発行する「借用証書」のようなものです。投資家はお金を貸す代わりに、あらかじめ決められた利息を定期的に受け取り、満期(償還日)になると貸したお金(額面)が戻ってくるのが基本のしくみです。

📜 債券の基本3要素
要素意味
額面(がくめん)満期に戻ってくる金額の基準。たとえば額面100万円
利率(クーポン)額面に対して毎年受け取る利息の割合。発行時に決まる(固定金利が一般的)
満期(償還日)額面が返ってくる期日。残りの期間を「残存期間」と呼ぶ
国が発行する債券を国債、企業が発行する債券を社債と呼びます。一般に、国債は社債より「貸し倒れ(デフォルト)」の心配が小さいとされ、その分だけ利率は低めになりやすい――というように、リスクとリターンは表裏一体です。

2. 表面利率(クーポン)と利回りの違い

初心者がまず混同しやすいのが、「利率」と「利回り」です。似た言葉ですが意味は違います。

⚖️ 利率 と 利回り
用語意味変わる?
表面利率(クーポン)額面に対して毎年もらえる利息の割合。発行時に固定固定(変わらない)
利回り(最終利回り)購入価格・残存期間・満期で戻る額面差まで含めた、実質の年あたりリターン買う価格で変わる

ポイントは、同じ債券でも「いくらで買うか」によって利回りが変わること。額面より安く買えば利回りは上がり、額面より高く買えば利回りは下がります。この関係こそが、次の「金利と価格はなぜ逆に動くのか」を理解する鍵になります。

3. 金利と債券価格が逆に動く理由(シーソーの関係)

債券でいちばん大事な性質が、「市場金利が上がると、すでに発行されている債券(既発債)の価格は下がる」という逆相関です。金利と債券価格は、シーソーのように反対に動きます。

🔄 金利と債券価格は「シーソーの関係」
市場金利 ▲ 上昇 債券価格 ▼ 下落 片方が上がると、もう片方が下がる ―― これが金利と債券価格の逆相関
※ 逆に、市場金利が下がると既発債の価格は上がります。

なぜ逆に動くの?(直感的な理由)

たとえば、あなたが利率1%の債券を持っているとします。その後、世の中の金利が上がり、新しく発行される債券は利率2%になったとしましょう。すると――

逆に金利が下がると、すでに高い利率で発行された債券の魅力が増すため、その価格は上がります。「金利の方向」と「既発債の価格の方向」は、つねに反対だと覚えておきましょう。

4. 残存期間とデュレーション(長いほど振れやすい)

同じ「金利1%上昇」でも、満期までの期間が長い債券ほど価格の下がり方は大きくなります。残存30年の債券は、残存2年の債券よりも金利変動の影響を強く受けます。この「金利が動いたとき価格がどれだけ振れるか」の目安デュレーションと呼びます。

ざっくりしたイメージ:長い債券=金利上昇局面では値下がりしやすいが、金利低下局面では値上がりも大きい。短い債券=値動きはおだやかだが、金利変動から得られる値上がり益も小さい。「長さ」は、リターンとリスクの両面を大きくするアクセルのようなものです。

5. 債券のリスク(信用・インフレ・流動性)

「債券=安全」というイメージがありますが、正確には株式より値動きがおだやかな傾向があるというだけで、リスクがゼロではありません。主なリスクを整理します。

🧭 債券の主なリスク
リスク内容
金利リスク(価格変動)市場金利が上がると債券価格が下がる。途中で売ると損失が出ることも
信用リスク(デフォルト)発行体が利払いや償還をできなくなるリスク。格付けが目安になる
インフレリスク物価が上がると、受け取る利息や満期の額面の実質的な価値が目減りする
流動性リスク売りたいときに買い手が付きにくく、希望価格で売れないことがある
為替リスク(外貨建て)外国の債券は、利回りが高くても円高になると円換算で目減りする
「満期まで持てば額面が戻る」のは、発行体がデフォルトしない場合の話。 また、満期前に売る場合は、そのときの市場金利しだいで額面より高くも安くもなります。「債券=必ず元本保証」ではない点には注意しましょう。

6. 金利は株式にも効く(割引率・銀行・為替)

金利は債券だけの話ではありません。株式市場全体を動かす土台でもあります。一般に、金利が上がると株式には逆風になりやすいと言われますが、その経路はいくつかあります。

ROUTE 1
割引率の上昇 → バリュエーション圧縮

株価は「将来の利益」を現在価値に割り引いて評価されます。金利が上がると割引率が上がり、とくに利益が遠い将来に偏る成長株(高PER銘柄)ほど評価が下がりやすい傾向があります。指標の見方は PERとPBRとは で解説しています。

ROUTE 2
安全資産の魅力アップ → 資金の移動

金利が上がると債券の利回りも上がり、「リスクを取らなくても得られるリターン」が増えます。すると、株式から債券へ資金が移りやすくなる、という見方があります。

ROUTE 3
恩恵を受けるセクターもある(銀行など)

すべての株に逆風なわけではありません。たとえば銀行は、利上げ局面で利ざやの改善が期待されることがあります。くわしくは 銀行株はなぜ金利上昇で買われるのか を参照。

ROUTE 4
為替への波及(日米金利差)

2国間の金利差は為替相場にも影響します。金利差が広がると、相対的に金利の高い通貨へ資金が向かいやすい――この考え方は スワップポイントの仕組み でも扱っています。

7. 個人投資家との接点(個人向け国債・債券投信)

「債券」と聞くと機関投資家のものという印象があるかもしれませんが、個人でも身近に触れられます。

ただし、金利が急騰する局面では株と債券が同時に下がることもあります(実際に過去にもそうした年がありました)。「債券を入れれば必ず守れる」と過信せず、あくまで性質の違う資産を組み合わせるという発想で考えましょう。

8. まとめ

本記事は情報提供を目的とした一般的な教育コンテンツであり、投資助言や特定の銘柄・商品の売買推奨ではありません。制度・税制・商品の条件は変更される場合があります。投資判断はご自身の責任で行ってください。
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