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【9/26】ベッセント米財務長官「経済ファンダメンタルズを反映した強い円が望ましい」──日米財務相電話会談でNYドル円156円台へ急落

📅 2026年9月26日 / 🏷️ 今日のニュース / 🌐 ドル円・ベッセント・片山財務相・円高・為替・日米財務相会談 / ⏱️ 約6分

📋 結論3行サマリー

📰 何が起きたか──9月25日〜26日の経緯

9月25日(米国時間)、ベッセント米財務長官と片山さつき財務相が電話会談を実施した。会談後、ベッセント氏はSNSに「We had a productive discussion. We discussed the desirability of a strong yen that reflects Japan's strong economic fundamentals(生産的な議論だった。日本の強固なファンダメンタルズを反映した強い円の望ましさについて議論した)」と投稿した(出典:Bloomberg同上、Newsquawk同上、SBS English「US Treasury Secretary: 'Stronger Yen Reflecting Economic Fundamentals is Desirable'」2026-09-25)。

日本の財務省も同日、両財務相が「円の過小評価への懸念を再確認し、協力強化の意向を確認した」との趣旨の発表文を公表した(出典:日本経済新聞同上)。株探ニュースも「ベッセント財務長官、片山財務相と『円高の望ましさについて議論した』」と9月26日早朝に伝えている(出典:Kabutan/株探ニュース同上)。

これを受けNY外国為替市場でドル円は下落基調を強め、一時156円台まで急落した。前日25日の東京市場でのレートチェック(159円台→158円台)からさらに2円以上の追加的円高となった(出典:みんかぶFX同上、zaikei.co.jp「9月25日のNY為替概況」2026-09-26)。

【「望ましい(desirable)」という言葉の重み】米財務長官が相手国の通貨について「強くなることが望ましい」と公に表現するのは、外交的に強い意味合いを持つと受け止められている。通常、為替に関して財務長官は「秩序ある市場を好む」「過度な変動は好ましくない」といった中立的な表現を用いることが多く、特定方向への支持を明言するのはまれとされる。「日本の経済ファンダメンタルズを反映した」という表現は、現状の円が日本の経済実態に対して割安であるという認識を示したものと受け取られている。

🔍 なぜ起きたか──背景と文脈

① 日米首脳会談でのトランプ発言がきっかけ

9月22日、ニューヨークの国連総会(UNGA)の脇で高市首相とトランプ大統領が会談。その場でトランプ大統領が「円安への懸念」を示したことを片山財務相が9月25日に開示した(前日の9/25記事:日米首脳会談でトランプが「円安懸念」を参照)。今回の財務相電話会談はその具体的なフォローアップとして位置づけられている(出典:Nikkei Asia同上)。

② 米国側の「円安懸念」の背景

米国からみると、ドル高・円安は米国製品の価格競争力を相対的に下げる効果があり、対日貿易赤字の一因とも見なされる。トランプ政権が「製造業の国内回帰」や「貿易バランスの是正」を政策の柱に据えている文脈において、円安は政治的にも受け入れがたいという意識が働いているとみられる(出典:Rio Times Online「Global Economy Briefing — September 26, 2026」)。

③ 2026年7月31日の日米協調介入という前提

2026年7月31日に行われた日米協調介入(報道では「28年ぶり」)は、164円近辺まで下落した円を155円台まで回復させた。しかしその後、ドル円は再び上昇を始め159円台まで円安が再進行していた。介入効果が限定的だったとの指摘もあるなか、今回のベッセント発言は「外交的口先介入」による円安抑制の強化策と位置づける見方もある(出典:investinglive.com「Joint US-Japan intervention loses grip as USD/JPY climbs back above 159」)。

📊 マーケットへの影響の考え方(3シナリオ)

円建て資産(国内債券・円預金等)を持つ投資家にとっては、円高方向への動きは購買力の維持・回復につながる側面がある。また、輸入物価の低下を通じたインフレ鈍化への期待や、日銀の金融政策に与える影響(円高が続けば利上げ圧力がやや後退する可能性)なども論点として挙げられる。(この見方:円の水準は今後も米日当局の発言や介入動向で大きく揺れる可能性があり、見通しは一様ではない)
日本株(特に輸出企業・グローバル企業)の収益は円建て換算で目減りしやすい。2026年度の想定為替レートを157〜160円台で組んでいる企業が多いとされる中、156円台が定着する場合は下期の業績下方修正リスクが生じうるとの指摘もある。ただし、米国の景気動向・金利動向や日銀の政策変更など複数の要因が絡み合っており、為替だけで株価の方向性が決まるわけではない。(この見方:実際の業績への影響は各社の為替感応度・ヘッジ状況・来週以降の円水準次第)
米財務長官発言を受けて市場参加者の「介入・円高リスク」への意識が高まった結果、短期的なポジション調整(円ショートの手仕舞い)が急速に進む局面が生じうる。特に来週以降、米雇用統計(10月2日予定)など重要指標発表前後に神経質な動きが出やすいとの見方がある。また、口先介入が実際の介入に繋がらなかった場合、その後の反動(円安方向)も歴史的に観察されており、方向感の掴みにくい状況が続く可能性がある。(この見方:ベッセント発言の効果の持続性は現時点では不透明)

📌 来週の投資家チェックポイント

日程(予定) 内容 注目の理由
10月2日(金) 米雇用統計(9月分) 強い数字→ドル高圧力(円高進行への打ち消し)、弱い数字→ドル安・円高加速の可能性。FRBの追加利上げ観測にも直結
随時 日銀政策委員会関係者の発言 円高が進展した場合、利上げペースに影響する可能性。ハト派発言→円安反転リスク
随時 ベッセント氏・片山財務相の追加発言 「実弾介入」への移行シグナルとなるかどうかが焦点。発言なし=口先効果が薄れやすい
9月28日(月) 東京外国為替市場の寄り付き水準 週末明けの円相場が156円台を維持しているかどうかが最初の確認ポイント
【介入の「口先」と「実弾」の違い】今回のベッセント発言は「口頭・SNSによる意思表示」であり、実際の為替売買(実弾介入)ではない。口先介入は直接コストなしに相場に影響を与えられる一方、「いつかは実弾が来ないと効果が薄れる」という性質を持つ。2022年の介入や2026年7月の協調介入はいずれも実弾介入を伴ったが、今回は今のところ口先段階にとどまっている点に留意が必要。

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