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🧪 逆張りの買いは勝てる? 全体は42.2%でも株価指数だけなら59.1%だった
AIシグナル研究日誌 #18

カテゴリ:🧪 AIシグナル研究日誌  |  公開:2026年6月22日  |  読了:約8分

「売られすぎたら買い戻す」——逆張りロングは、多くの投資家が直感的に好む発想です。下げたら戻るはず、という期待感は自然なものです。では、このサイトのシグナルで実際の成績を見るとどうなるでしょうか? 今回の検証で出てきたのは、「全体で見るとほぼ損益分岐すれすれ(42.2%)なのに、指数グループだけ絞ると59.1%と大きく跳ね上がる」という、数字の"からくり"でした。同じシグナルタイプなのに、なぜ舞台(銘柄グループ)でこれほど変わるのか。データで解き明かします。

⏱️ 30秒でわかる今回のまとめ

① 逆張りロング(RSI売られすぎ反発・ボリンジャー下限タッチ×ロング)を全銘柄まとめて集計すると 158/374件=42.2%(過去データ上、損益分岐43%を若干下回る水準・E(R)≒-0.016R)
② ところが指数グループ(日経・SP500・ナスダック・ダウ・FTSE)だけに絞ると 52/88件=59.1%(95%CI[48.6%〜68.8%]・E(R)=+0.377R)——損益分岐を大きく上回る過去傾向
③ 反対に、メタルは21.0%(13/62)・BTCは25.0%(9/36)・ドル建FXは39.6%(40/101)と、指数以外の逆張りロングは全て損益分岐未達
④ 上昇トレンド中の指数×逆張りロングに絞るとさらに高く 36/52件=69.2%(CI[55.7%〜80.1%])。一方、中立(もみあい)相場では 11/29件=37.9%(CI[22.7%〜56.0%])と損益分岐割れ
⑤ 今回の判定:通過A(CI下限48.6%≥43%・N=88≥20・FDR q=0.023)。「逆張りロングは指数グループ専有のエッジである可能性を示すデータ」として前向き追跡を開始
⑥ ⚠️ 過去データの集計結果であり、将来の利益を保証するものではありません。特定の銘柄・商品の売買を推奨するものでもありません

📊 「全体で見る」と見えなくなるもの——42%の罠

まず「全グループを一緒くた」にした場合の逆張りロング(primary_signal が rsi_oversold_bounce または bb_lower_touch で、かつ方向がロング)の過去成績を確認します。

集計対象N(決済済み件数)勝率(過去データ)平均損益 E(R)
逆張りロング(全グループ合算)374件42.2%(158/374)-0.016R(ほぼゼロ)
損益分岐ライン(参照値)—43%0.00R

42.2%——損益分岐43%のわずか下。「逆張りロングはほぼ意味がない」と結論づけたくなる数字です。しかし、この「全体の平均」には落とし穴があります。

グループを混ぜて平均すると、「得意な舞台」と「不得意な舞台」の成績が打ち消し合い、どちらも正確に見えなくなります。これは統計の教科書でよく登場する「集計の罠(集約バイアス)」に似た現象です。

🏟️ グループ別で見ると別世界——指数59%・メタル21%

銘柄を大きく6つのグループ(指数・メタル・円FX・ドル建FX・BTC・原油)に分けて、それぞれの逆張りロング成績を集計すると、まったく異なる風景が現れます。

グループ代表銘柄N勝率CI下限(95%)E(R)過去データ上の評価
🟢 指数日経/SP500/ナスダック等88件59.1%48.6%(≥43%)+0.377R✅ 通過A
🟡 原油CL=F(WTI)19件★63.2%41.0%+0.472R★N=19 小サンプル・参考値
🟡 円FXドル円/ユーロ円等68件47.1%35.7%+0.096R⏳ CI下限未達・蓄積中
🔴 ドル建FXEUR/USD、GBP/USD等101件39.6%30.6%-0.077R⛔ 損益分岐割れ
🔴 BTCBTC-USD36件25.0%13.8%-0.418R⛔ 損益分岐大きく割れ
🔴 メタル金(GC=F)・銀(SI=F)62件21.0%12.7%-0.511R⛔ 損益分岐大きく割れ

★ 原油は N=19と件数が少なく、上下のブレ幅が大きい(CI[41.0%〜80.9%])ため、参考値として扱います。
指数の 59.1%(CI下限48.6%)と、メタルの 21.0%(CI下限12.7%)は、同じ「逆張りロング」シグナルタイプなのに約38ポイント差。「舞台」がこれだけエッジを変えます。

今回の主仮説通過A:指数×逆張りロング(N=88)の過去勝率は59.1%、Wilson信頼区間の下限は48.6%(損益分岐43%を上回る)。さらに FDR 多重検定補正後の q 値 = 0.023(スイープ全候補中3位)。これらを踏まえ「通過A(有意差候補)」と判定し、前向き追跡を開始しました。

📈 グラフで一目比較

グループ別「逆張りロング」勝率(過去データ) 損益分岐43% 指数(N=88) 59.1%(CI下限48.6%)✅ 原油(N=19) 63.2%(★N少・参考値) 円FX(N=68) 47.1%(CI下限35.7%・蓄積中) ドル建FX(N=101) 39.6%(損益分岐割れ) BTC(N=36) 25.0% メタル(N=62) 21.0% 0% 20% 40% 60% 80% 過去データ集計(決済済み件数ベース)。将来の成績を保証しません。
図1:グループ別「逆張りロング(reversal_long)」の過去勝率マップ。緑=過去データ上の黒字エッジ(CI下限43%超)、黄=N不足・要追跡、青=正方向だがCI下限未達、赤=損益分岐43%を下回る。同じシグナルタイプでもグループ次第で結果が大きく異なります。

🧭 トレンドで絞るとさらに鮮明——上昇中は69%

指数×逆張りロングをさらに「その時の相場トレンド(上昇・下降・もみあい)」で分けると、成績がはっきり変わります。

トレンド(発火時の上位足)N勝率95%CIE(R)評価
📈 上昇トレンド52件69.2%(36/52)[55.7%〜80.1%]+0.613R✅ CI下限55.7%≥43%・最安定
📉 下降トレンド7件★71.4%(5/7)[35.9%〜91.8%]+0.664R★N=7 小サンプル・参考値のみ
➡️ 中立・もみあい29件37.9%(11/29)[22.7%〜56.0%]-0.116R⚠️ 損益分岐割れ・幅大

上昇トレンド中の指数×逆張りロングは、過去データ上で69.2%・CI下限55.7%とかなり安定しています。一方、もみあい相場では37.9%と43%を割り込み、信頼区間も[22.7%〜56.0%]と幅が広い(N=29・小サンプル)。ただし下降トレンドはN=7に過ぎないため、現時点では参考値に留めます。

中立・もみあい相場での指数逆張りロングは37.9%(過去データ)。件数はまだN=29と少なく、統計的な確定打ではありません。ただし「もみあい中の逆張りロングに慎重」という傾向は、別の研究(#12 もみあい相場の研究)とも方向が一致しています。

🔍 なぜ指数の逆張りは効きやすいのか(仮説)

数字の観察から、なぜこの違いが生じるかを考えます。あくまで仮説の提示であり、確証ではありません。

仮説1:指数は「平均回帰力」が働きやすい

株価指数は、多数の銘柄が平均された指標です。個々の銘柄が悪化しても、他の銘柄が支えるため、極端な水準から戻りやすい(平均回帰)傾向が一定程度あると考える投資家が多くいます。RSI売られすぎや下限タッチという「過度な下げ」のシグナルが、この戻りをとらえやすい可能性があります。

仮説2:メタル・BTCは「トレンドが継続しやすい」局面がある

#13の研究でも示したように、金・銀は「下げが続く」局面(レジーム)があり、そこで逆張りを繰り返すと損が積み上がりやすい可能性があります。BTCも似た性質を持つ局面があります。逆張りが「戻り」をとらえる前に、さらに下値を更新するリスクが指数より高いという可能性です。

仮説3:グループ構成の偏りが「全体42%」の正体

全体の逆張りロング374件のうち、指数は88件(24%)に過ぎず、残りの286件(76%)は成績の弱いグループです。この「多数派の成績が全体を引っ張り下げている」構図が、全体42%という数字を生んでいます。同じ逆張りロングでも、舞台によって全く別のゲームです。

過去データ上での「指数ロング全体」との比較
指数グループのロング全体(逆張り+順張りを含む)は過去データ上 102/181件=56.4%(CI[49.1%〜63.4%]・E(R)=+0.313R)。そのうち逆張り限定が52/88件=59.1%、順張り系が50/93件=53.8%で、逆張りが若干高め——ただし差はさほど大きくなく、「過去データ上は指数ロング全般が相対的に良好な傾向」という#13の発見とも方向性が一致しています。

⚠️ この検証の限界(必読)

📡 前向きトラッカー定点観測(基準日 2026-06-22)

本日新規登録:group=index×reversalL(前向き N=0・昇格基準:前向き N≥80 かつ平均R の95%CI下限>0)。以降のシグナルから in-sample と区別して out-of-sample で計測します。

📡 前向きトラッカー定点観測(期待値ベース)

基準日 2026-06-22/昇格=前向きN≥80・平均R(期待値)の95%CIが0を跨がない

表の見方:「仮説」は、どんな場面で出たシグナルかを表します(小さな文字は研究用の管理名)。「種別」は、その場面のシグナルが「勝ちやすいか」「負けやすいか(避けたほうがよいか)」のどちらを確かめているかです。「平均R」は1回あたりの損益を、損切りになったときの損を1として表した数字で、「CI」はその数字のぶれの幅(95%)です。「CI下限>0」は、ぶれの幅がまるごと0より上=偶然ではなくプラスと言える、という意味です。時間足の指定がない仮説は、1時間足・4時間足・日足を合わせた数字です。
言葉の意味(6語・タップで開く)
  • 株価指数=日経平均・S&P500・ナスダック100・NYダウ・英FTSE100
  • 円以外の通貨ペア=ユーロドル・ポンドドル・豪ドル米ドル・ユーロ豪ドル・ポンド豪ドル
  • 逆張り買い=下がったところで買うこと(ここでは「RSI売られすぎからの反発」か「ボリンジャーバンド−2σタッチ」で買ったもの)
  • 壁=利益確定の目標までの間にある直近の高値(売りなら安値)
  • 選別ランク=過去の成績をもとにシグナルを「最上位・良・普通・避けたい」に分けた目安
  • RSI=値動きの勢いを0〜100で表す指標(30以下は売られすぎ、70以上は買われすぎの目安)
仮説種別宣言基準前向き現在値(平均R)状態
株価指数の買い
指数×ロング(全足ライブ)
勝ちやすいか
edge
前向きN≥80
平均RのCI下限>0
平均R +0.67
CI[+0.40~+0.94]
43/60・勝率72%
🟡蓄積中
もみあい中の買い
trend=中立・もみあい×dir=long
負けやすいか
gate
前向きN≥80
平均RのCI上限<0
平均R -0.05
CI[-0.46~+0.35]
13/32・勝率41%
🟡蓄積中
もみあい中の売り
trend=中立・もみあい×dir=short
勝ちやすいか
edge
前向きN≥80
平均RのCI下限>0
平均R -0.25
CI[-0.69~+0.18]
8/25・勝率32%
🟡蓄積中
金・銀のシグナル(買いも売りも)
group=metal
負けやすいか
gate
前向きN≥80
平均RのCI上限<0
平均R -0.71
CI[-1.02~-0.39]
3/24・勝率12%
🟡蓄積中
「RSI売られすぎからの反発」のシグナル
売られすぎ逆張り買い(rsi_oversold_bounce・全足)
勝ちやすいか
edge
前向きN≥80
平均RのCI下限>0
平均R -0.09
CI[-0.56~+0.39]
9/23・勝率39%
🟡蓄積中
下降トレンド中の売り
trend=下降×dir=short
負けやすいか
gate
前向きN≥80
平均RのCI上限<0
平均R -0.48
CI[-0.94~-0.02]
4/18・勝率22%
🟡蓄積中
円以外の通貨ペアの買い
group=other_fx×dir=long
負けやすいか
gate
前向きN≥80
平均RのCI上限<0
平均R -0.03
CI[-0.71~+0.65]
5/12・勝率42%
🟡蓄積中
金・銀の買い
group=metal×dir=long
負けやすいか
gate
前向きN≥80
平均RのCI上限<0
平均R -0.00
CI[-0.92~+0.92]
3/7・勝率43%
🟡蓄積中
金・銀の逆張り買い
group=metal×reversalL
負けやすいか
gate
前向きN≥80
平均RのCI上限<0
平均R +0.40
CI[-0.72~+1.52]
3/5・勝率60%
🟡蓄積中
もみあい中の逆張り買い
trend=中立・もみあい×reversalL
負けやすいか
gate
前向きN≥80
平均RのCI上限<0
平均R +1.33
CI[+1.33~+1.33]
5/5・勝率100%
🟡蓄積中
ビットコインの買い
group=btc×dir=long
負けやすいか
gate
前向きN≥80
平均RのCI上限<0
平均R +0.87
CI[-0.05~+1.78]
4/5・勝率80%
🟡蓄積中
買い全般(4時間足のみ)
tf=4h×dir=long
負けやすいか
gate
前向きN≥80
平均RのCI上限<0
平均R +0.75
CI[-0.39~+1.89]
3/4・勝率75%
🟡蓄積中
ビットコインの逆張り買い
group=btc×reversalL
負けやすいか
gate
前向きN≥80
平均RのCI上限<0
平均R +0.17
CI[-2.12~+2.45]
1/2・勝率50%
🟡蓄積中
株価指数の買い(日足のみ)
指数×ロング(日足)
勝ちやすいか
edge
前向きN≥80
平均RのCI下限>0
平均R +1.33
CI[+1.33~+1.33]
1/1・勝率100%
🟡蓄積中
円以外の通貨ペアのシグナル(日足のみ/買いも売りも)
other_fxクロス(日足・回避)
負けやすいか
gate
前向きN≥80
平均RのCI上限<0
平均R -1.00
CI[-1.00~-1.00]
0/1・勝率0%
🟡蓄積中
金・銀の買い(日足のみ)
メタル×ロング(日足)
勝ちやすいか
edge
前向きN≥80
平均RのCI下限>0
平均R +0.00
CI[+0.00~+0.00]
0/0・勝率0%
🟡蓄積中
ビットコインの買い(日足のみ)
BTC×ロング(日足)
勝ちやすいか
edge
前向きN≥80
平均RのCI下限>0
平均R +0.00
CI[+0.00~+0.00]
0/0・勝率0%
🟡蓄積中
株価指数の逆張り買い(日足のみ)
指数×逆張り買い(日足)
勝ちやすいか
edge
前向きN≥80
平均RのCI下限>0
平均R +0.00
CI[+0.00~+0.00]
0/0・勝率0%
🟡蓄積中
売り全般(日足のみ)
ショート全般(日足・回避)
負けやすいか
gate
前向きN≥80
平均RのCI上限<0
平均R +0.00
CI[+0.00~+0.00]
0/0・勝率0%
🟡蓄積中
下降トレンド中のシグナル(日足のみ/買いも売りも)
下降トレンド発火(日足・回避)
負けやすいか
gate
前向きN≥80
平均RのCI上限<0
平均R +0.00
CI[+0.00~+0.00]
0/0・勝率0%
🟡蓄積中
株価指数の逆張り買い 🆕
group=index×reversalL
勝ちやすいか
edge
前向きN≥80
平均RのCI下限>0
平均R +0.00
CI[+0.00~+0.00]
0/0・本日登録
🟡蓄積中
「直近20本の安値を下抜け」のシグナル
signal=low_break
負けやすいか
gate
前向きN≥80
平均RのCI上限<0
平均R +0.00
CI[+0.00~+0.00]
0/0・勝率0%
🟡蓄積中
選別ランク「普通」のシグナル(買いも売りも)
tier=neutral
負けやすいか
gate
前向きN≥80
平均RのCI上限<0
平均R +0.00
CI[+0.00~+0.00]
0/0・勝率0%
🟡蓄積中
目標の手前に壁なしの売り
blocked=False×dir=short
負けやすいか
gate
前向きN≥80
平均RのCI上限<0
平均R +0.00
CI[+0.00~+0.00]
0/0・勝率0%
🟡蓄積中
株価指数のシグナル(買いも売りも) 🆕
group=index
勝ちやすいか
edge
前向きN≥80
平均RのCI下限>0
平均R +0.00
CI[+0.00~+0.00]
0/0・本日登録
🟡蓄積中
上昇トレンド中の逆張り買い 🆕
trend=上昇×reversalL
勝ちやすいか
edge
前向きN≥80
平均RのCI下限>0
平均R +0.00
CI[+0.00~+0.00]
0/0・本日登録
🟡蓄積中

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⚠️ 免責事項:本記事は情報提供・教育目的であり、特定の銘柄・金融商品の売買を推奨するものではありません。当サイトは金融商品取引業者ではなく、投資助言業・代理業の登録もありません。掲載している過去データの集計結果は将来の運用成果を保証するものではありません。投資は元本割れのリスクを伴います。投資判断はご自身の責任において行ってください。本分析は弁護士助言の代替ではありません。