⚠️ 本記事は過去データによる統計的検証の記録であり、投資助言・売買推奨ではありません。
将来の利益を保証するものではなく、掲載された数値はすべて過去のシグナル発火結果にもとづきます。
実際のトレードは、ご自身の判断と責任のもとで行ってください。当サイトは損益に関する一切の責任を負いません。
AIシグナル研究日誌 #68
RSI売られすぎ×上昇トレンド——ロングは76.9%、ショートは22.7%
方向非対称54ppと4H足の優位
⏱ 30秒でわかる
- 上昇トレンド中にRSI≤30(売られすぎ水準)でシグナルが発火した場合、ロング方向のIS勝率は 40/52=76.9%(E(R)=+1.19R、95%CI全域プラス)
- 同じ条件でショート方向に発火した場合は 5/22=22.7%(E(R)=−0.71R)と真逆の結果——方向の差は 54.2ポイント
- 時間足では4H足が71.4%(N=35)、1H足は44.8%(損益分岐水準付近)と20pp以上の差
- RSI≤30条件なし(全RSI帯)の上昇トレンド逆張り買い(reversal_long)は52.6%(N=268)——RSI≤30の絞り込みで76.9%に跳ね上がる
- 本分析はIN-SAMPLE(過去データ全件)。前向きトラッカー登録済み(2026-08-11)、現在N=1で蓄積開始
1. なぜ「RSI売られすぎ×上昇トレンド」なのか
本シリーズのスイープ(全仮説グリッドをBH-FDR多重検定補正で一括検証するエンジン)が2026年8月11日に新しい候補を検出しました。フィルター条件は「RSIが売られすぎ水準(≤30)で発火し、かつ上位足トレンドが上昇」。IN-SAMPLE(過去全件)での期待値Rは+0.42で、FDR補正後も有意水準を通過しました。
直感的に考えると、これは「押し目買い」の典型です。
- 上昇トレンド中は、長期的に買い圧力が強い
- RSIが30以下まで落ちるほど大きく売られたということは、「一時的な行き過ぎ」の可能性が高い
- この2条件が重なった場面は、トレンド方向への反発が起きやすいと考えられる
一方で、上昇トレンド中に「ショートで」RSI売られすぎシグナルを拾うのは逆効果のはずです。上昇の勢いに逆らいながら、さらに売られすぎているところで空売りを打つのですから。この方向非対称性が本当に存在するかどうかを、データで確認するのが今回の目的です。
2. 仮説と事前宣言
3つの仮説をあらかじめ宣言し、データを見た後に変えないルールで検証します。
- H1:rsi_band=os × 上昇トレンド(全方向)のIS勝率 95%CI下限 ≥ 43%(損益分岐水準)
- H2:ロング特化(direction=long)の期待値R(E(R))の95%CI が全域プラス
- H3:ロング vs ショートの勝率差 ≥ 40ポイント
rsi_band=os:シグナル発火時点のRSI値が30以下(売られすぎ、Oversold)であること。
trend=上昇:上位足トレンドが上昇方向と判定されていること。
E(R):TP1達成で+2.0R、SL到達で−1.5Rとしたときの平均期待値R。
3. 図解:チャート上のどの瞬間か
上昇トレンドの「押し目」でRSIが売られすぎ水準(≤30)に入ったとき、シグナルが発火する。オレンジ枠が発火バー。※ 概念を示すイメージ図です(実際の値動きではありません)
上昇トレンド中のRSI売られすぎ発火を方向別に比較。ロング76.9%・ショート22.7%と54.2pp差。※ イメージ図
RSI≤30(売られすぎ)発火のトレンド別勝率。上昇トレンドでのみ損益分岐43%を大きく上回る。中立・下降は43%付近。※ イメージ図
4. 検証結果(IN-SAMPLE 分析)
IS勝率(N=52)
期待値E(R)
IS勝率(N=22)
方向非対称
H1(CI下限≥43%):49.4%≥43% ✅ / H2(E(R)全域プラス):CI[+0.79,+1.60] ✅ / H3(方向差≥40pp):54.2pp ✅
| フィルター | 勝/件数 | 勝率 | 95%CI | E(R) | 判定 |
|---|---|---|---|---|---|
| rsi_band=os × 上昇(全方向) | 45/74 | 60.8% | [49.4%, 71.1%] | +0.63R | ✅ H1クリア(CI下限49.4%) |
| rsi_band=os × 上昇 × ロング | 40/52 | 76.9% | [63.9%, 86.3%] | +1.19R | ✅ H2クリア(CI全域プラス) |
| rsi_band=os × 上昇 × ショート | 5/22 | 22.7% | [10.1%, 43.4%] | −0.71R | ⚠️ 損益分岐大きく割れ |
ロングとショートの差は54.2ポイント。H3(差≥40pp)もクリアしました。これは「上昇トレンドの流れに乗った逆張り買い」と「上昇トレンドに逆らった逆張り空売り」の根本的な違いを表しています。
5. 交絡確認:グループ・TF・シグナル別
76.9%という高い数値が「特定の銘柄グループや時間足に偏った偶然の産物」でないかを確認します。
5-1. 時間足別(最重要)
| 時間足 | 勝/件数 | 勝率 | 95%CI | E(R) |
|---|---|---|---|---|
| 4H足 | 25/35 | 71.4% | [54.9%, 83.7%] | +1.00R |
| 1H足 | 13/29 | 44.8% | [28.4%, 62.5%] | +0.07R |
5-2. グループ別(銘柄種別)
| グループ | 勝/件数 | 勝率 | 95%CI |
|---|---|---|---|
| 指数(NKD/ES/NQ/YM等) | 16/28 | 57.1% | [39.1%, 73.5%] |
| 円クロスFX(jpy_fx) | 12/18 | 66.7% | [43.7%, 83.7%] |
| ドルクロスFX(other_fx) | 8/12 | 66.7% | [39.1%, 86.2%] |
| 金属(GC/SI) | 3/4 | 75.0% | N=4小サンプル |
| 原油(CL) | 4/8 | 50.0% | [21.5%, 78.5%] |
| BTC | 2/4 | 50.0% | N=4小サンプル |
指数・円クロスFX・ドルクロスFXのいずれも損益分岐を上回っており、特定グループへの偏りによる交絡は限定的と判断できます。ただし各グループのNが10〜28と少なく、単体では統計的確定打に届きません。
5-3. シグナル種別
| シグナル種別 | 勝/件数 | 勝率 | 95%CI | E(R) |
|---|---|---|---|---|
| rsi_oversold_bounce(RSI逆張り) | 24/34 | 70.6% | [53.8%, 83.2%] | +0.97R |
| bb_lower_touch(BB下限タッチ) | 16/18 | 88.9% | [67.2%, 96.9%] | +1.61R |
BB下限タッチが88.9%という高い数値を示していますが、N=18と少ない点に注意が必要です。RSI逆張り(70.6%・N=34)もCI下限53.8%で損益分岐を大きく上回り、シグナル種別に関わらずこの絞り込み条件が効いていることがわかります。
ボリンジャーバンドの−2σ(下限)に価格が触れると同時に、RSIが30以下まで落ちている状態は「二重の売られすぎシグナル」です。上昇トレンド中に発生したこの重なりは、過去データ上は相対的に良好な結果が観測された局面でした。ただしN=18はあくまで参考値であり、特定の売買を推奨するものではありません。
6. 対照群との比較
| フィルター | 勝/件数 | 勝率 | 95%CI | E(R) |
|---|---|---|---|---|
| ★rsi_band=os × 上昇(今回の主仮説) | 45/74 | 60.8% | [49.4%, 71.1%] | +0.63R |
| rsi_band=os 全体(上昇限定なし) | 167/360 | 46.4% | [41.3%, 51.6%] | +0.12R |
| rsi_band=os × 中立・もみあい | 60/144 | 41.7% | [33.9%, 49.8%] | −0.04R |
| rsi_band=os × 下降 | 61/141 | 43.3% | [35.4%, 51.5%] | +0.01R |
| bb_lower_touch × 上昇(比較) | 100/206 | 48.5% | [41.8%, 55.3%] | +0.20R |
| reversal_long × 上昇(逆張り買い×上昇・全RSI帯) | 141/268 | 52.6% | [46.6%, 58.5%] | +0.34R |
| rsi_oversold_bounce(シグナル)× 上昇 | 41/63 | 65.1% | [52.8%, 75.7%] | +0.78R |
対照群との比較から読み取れること:
- 上昇トレンドへの絞り込みの効果:rsi_band=os全体(46.4%・E(R)+0.12R)に対し、上昇絞り込みで60.8%・E(R)+0.63Rへ大幅改善(+0.51R)
- 中立・下降との差:中立41.7%・下降43.3%のどちらも損益分岐水準であり、上昇トレンドでのみエッジが明確
- bb_lower_touchとの比較:bb_lower_touch×上昇は48.5%にとどまる——「RSI≤30」という追加条件が大きく効いている
- 全RSI帯との比較:reversal_long×上昇(全RSI帯)は52.6%——「RSI≤30」の絞り込みで76.9%(ロング)に跳ね上がる
ただし、これはあくまで過去データの統計。前向き検証で確認するまでは過信禁物です。
7. 📡 前向きトラッカー定点観測
本仮説(rsi=os×trend=上昇)は2026年8月11日にトラッカーへ登録され、前向き計測を開始しました。現時点(2026-08-13)の前向きNは1件で、蓄積待ちの段階です。
関連する前向きトラッカーの注目点:
- 売られすぎ逆張り買い(全足):N=179・勝率55%・E(R)=+0.28 CI[+0.01〜+0.55]——CI下限がゼロを超え始めた(昇格条件の1回目到達水準)
- trend=上昇×reversalL:✅昇格済み(N=166・52%・E(R)=+0.22 CI[+0.07〜+0.38])
📡 前向きトラッカー定点観測(期待値ベース)
| 仮説 | 種別 | 宣言基準 | 前向き現在値(平均R) | 状態 |
|---|---|---|---|---|
| group=metal×dir=long | gate | 前向きN≥80かつ平均RのCI上限<0 | 平均R +0.02 CI[-0.26~+0.30](82/187・勝率44%) | ✅昇格 |
| trend=上昇×reversalL | edge | 前向きN≥80かつ平均RのCI下限>0 | 平均R +0.22 CI[+0.07~+0.38](87/166・勝率52%) | ✅昇格 |
| group=all | gate | 前向きN≥80かつ平均RのCI上限<0 | 平均R +0.04 CI[-0.04~+0.12](801/1796・勝率45%) | 🟡蓄積中 |
| blocked=False | gate | 前向きN≥80かつ平均RのCI上限<0 | 平均R +0.05 CI[-0.04~+0.14](635/1411・勝率45%) | 🟡蓄積中 |
| blocked=False×dir=long | gate | 前向きN≥80かつ平均RのCI上限<0 | 平均R +0.10 CI[-0.02~+0.21](520/1106・勝率47%) | 🟡蓄積中 |
| tf=4h×dir=long | gate | 前向きN≥80かつ平均RのCI上限<0 | 平均R +0.13 CI[-0.02~+0.28](266/549・勝率48%) | 🟡蓄積中 |
| 売られすぎ逆張り買い(rsi_oversold_bounce・全足) | edge | 前向きN≥80かつ平均RのCI下限>0 | 平均R +0.28 CI[+0.01~+0.55](98/179・勝率55%) | 🟡蓄積中 |
| trend=下降×reversalL | gate | 前向きN≥80かつ平均RのCI上限<0 | 平均R +0.33 CI[+0.07~+0.59](90/158・勝率57%) | ⛔反証 |
| reversalL(逆張り買い) | gate | 前向きN≥80かつ平均RのCI上限<0 | 平均R +0.23 CI[+0.09~+0.37](248/471・勝率53%) | ⛔反証 |
| tier=good | gate | 前向きN≥80かつ平均RのCI上限<0 | 平均R +0.28 CI[+0.12~+0.44](173/315・勝率55%) | ⛔反証 |
| trend=中立・もみあい×dir=short | edge | 前向きN≥80かつ平均RのCI下限>0 | 平均R -0.31 CI[-0.50~-0.11](52/175・勝率30%) | ⛔反証 |
| rsi=os×trend=上昇(★今回登録) | edge | 前向きN≥80かつ平均RのCI下限>0 | 平均R +1.33 CI[+1.33~+1.33](1/1・勝率100%) | 🟡蓄積中 |
8. まとめと今後の検証計画
今回の主な発見(IN-SAMPLE)
- 上昇トレンド中×RSI≤30×ロングのIS勝率 76.9%・E(R)=+1.19R(95%CI全域プラス)
- 同条件のショートは 22.7%・E(R)=−0.71Rと逆効果——方向非対称54.2pp
- 4H足 71.4%(N=35)、1H足44.8%(N=29)と時間足差26pp
- BB下限タッチでRSI≤30も高い(88.9%・N=18)が小サンプル注意
- 上昇トレンドに絞ることで、全トレンド合計46.4%から60.8%へ大幅改善
重要な注意点
今後の検証計画
- 前向きトラッカー蓄積:rsi=os×trend=上昇をN≥80まで蓄積し、昇格基準(CI下限>0)を判定
- 方向非対称の確認:前向きでもロング>ショートの差が維持されるか
- 4H優位の前向き確認:4H足71.4%が前向きでも優位かを検証
本記事は過去のシグナル発火データにもとづく統計的検証の記録であり、特定の金融商品・取引手法の推奨ではありません。投資にはリスクがあり、過去の実績が将来の成果を保証するものではありません。掲載された数値はすべてIN-SAMPLE(過去データ)であり、前向き検証(out-of-sample)では異なる結果になる可能性があります。実際のトレードにおける判断・責任は、すべて読者ご自身にあります。当サイトは損益に関する一切の責任を負いません。本サービスは金融商品取引法上の投資助言業の登録を受けておらず、投資助言サービスではありません。