「上昇×逆張り買い」前向きN=205——
指数33%崩落とJPY57%堅守の二極化
⏱️ 30秒でわかる まとめ
- 「上昇トレンドで逆張り買い」は前向きN=205、勝率47.8%(CI[41.1%,54.6%])。損益分岐43%をまたぐ水準を維持
- シグナル二極化:RSI売られすぎ 67.4%(N=46)は相対的に高い。BB下限タッチ 42.1%(N=159)は無エッジ。BB(159/205件)が全体を引き下げ
- グループ二極化:指数 33.3%(N=60)は損益分岐を大きく割る。JPY 56.9%(N=58)は損益分岐を上回る
- #062後の最新57件(P3)では指数が25.9%(N=27)に急落、JPYは83.3%(N=12)に急上昇。二極化が加速
- tracker cluster補正後 CI[-0.05,+0.30]——CI下限が初めてゼロをわずかに割った(降格ルール1回目の警戒)
1. この研究の背景(#047・#062の後継)
「上昇トレンドのなかで押し目を拾う逆張り買い」——この組み合わせはシリーズ#022で最初に発見され、#047(N=102)で前向き昇格、#062(N=148)でRSIとBBの二極化を詳細解析した、研究の主軸の一つです。
本日(#073)は前向きがN=205まで蓄積した段階での3回目のフォローアップです。trackerの「cluster補正後CI[-0.05,+0.30]」という数字が示すとおり、CI下限が初めてゼロをわずかに下回りました。降格ルール(2回連続で基準割れ→tracking降格)の観点からは、今回が「1回目の警戒ライン」に相当します。
2. 本日の仮説と事前基準
今日の仮説は「上昇トレンドで逆張り買いが発火したとき、どのシグナルで・どのグループで選ぶかによって勝率が大きく変わる」という構造的非対称の確認です。
事前宣言した判定基準(Wilsonの95%信頼区間):
- H1:RSIのFWD CI下限が43%超かつN≥20(=この基準を満たした場合に「エッジあり」と分類する、という検証上の定義。満たしても将来の成果を示すものではありません)
- H2:BBのFWD CI[34.7%,49.9%]が43%をまたぐ(無エッジ確認)
- H3:指数グループFWDが43%未満の方向(損益分岐割れ)
- H4:jpy_fxグループFWD CI下限が43%超(健全確認)
3. チャート風図解:上昇中の逆張り買い発火
4. 検証結果:全体・シグナル別・グループ別
4-1. 全体サマリー(IS → FWD の推移)
| 期間 | N | 勝ち | 勝率 | 95%CI | 備考 |
|---|---|---|---|---|---|
| 全期間 | 306 | 152 | 49.7% | [44.1%, 55.2%] | — |
| IS期(登録前) | 101 | 54 | 53.5% | [43.8%, 62.9%] | — |
| FWD全体 | 205 | 98 | 47.8% | [41.1%, 54.6%] | tracker CI[-0.05,+0.30] |
FWD全体47.8%は損益分岐43%をWilsonの95%CI[41.1%,54.6%]でまたいでいます。tracker cluster補正後は CI[-0.05,+0.30] で、CI下限が初めてわずかにゼロを割りました。しかし、これは「降格確定」ではなく、降格ルールの「1回目の警戒」に過ぎません。次のチェックポイントで再度確認が必要です。
4-2. FWDのシグナル別内訳
| シグナル | N | 勝ち | 勝率 | 95%CI | 判定 |
|---|---|---|---|---|---|
| 🟢 RSI売られすぎ | 46 | 31 | 67.4% | [53.0%, 79.1%] | H1✅ CI下限53.0%≥43% |
| 🟡 BB下限タッチ | 159 | 67 | 42.1% | [34.7%, 49.9%] | H2✅ CI[34.7%,49.9%]が43%をまたぐ(無エッジ) |
IS期では RSI 52.0%・BB 53.9%(差わずか2%)だったものが、FWDでは差25.3pp(RSI67.4% vs BB42.1%)に開きました。これは構成比の変化ではなく、純粋な勝率の乖離です。
4-3. FWDのグループ別内訳
| グループ | N | 勝ち | 勝率 | 95%CI | 判定 |
|---|---|---|---|---|---|
| 🔴 指数(日経/S&P/ナスダック等) | 60 | 20 | 33.3% | [22.7%, 45.9%] | H3方向✅ 損益分岐割れ傾向 |
| 🟢 円クロスFX(ドル円/ユーロ円等) | 58 | 33 | 56.9% | [44.1%, 68.8%] | H4✅ CI下限44.1%≥43% |
| 🔵 ドルクロスFX(ユーロドル等) | 53 | 28 | 52.8% | [39.7%, 65.6%] | 健全 |
| その他(メタル/BTC/原油) | 34 | 17 | 50.0% | — | 小サンプル |
5. P3分析:最新57件で起きていること
#062公開(2026-07-31基準)以降の発火分(2026-08-03〜2026-08-19)を「P3」として分析します。
| 区分 | N | 勝ち | 勝率 | 95%CI |
|---|---|---|---|---|
| P3全体 | 57 | 23 | 40.4% | [28.6%, 53.3%] |
| 🟢 P3×RSI | 13 | 8 | 61.5% | [35.5%, 82.3%] |
| 🔴 P3×BB | 44 | 15 | 34.1% | [21.9%, 48.9%] |
| 🔴 P3×指数 | 27 | 7 | 25.9% | [13.2%, 44.7%] |
| 🟢 P3×jpy_fx | 12 | 10 | 83.3% | [55.2%, 95.3%] |
P3全体(40.4%)が43%を下回った主因は、P3のBB×指数(N≈30の大半)が低勝率で占めているためです。RSI(61.5%)はP3でも比較的高い水準にとどまっており、条件別に分けて観測する意義が示唆されます。
6. 解釈と交絡点検
6-1. なぜ指数グループが低いのか
IS期には指数の逆張り買いは53.5%のベースラインに近い数字でした。FWDで33.3%に低下した要因として考えられるのは:
- 上昇トレンド中の「強さが持続」する性質——上昇トレンドで押しを待っても、一時的な下落が深くなりにくい場合に逆張りシグナルが早すぎる(偽シグナル)になりやすい
- 4時間足の弱さ(#015の知見)——指数の逆張り4時間足はすでに低パフォーマンスが知られており、P3 4h 28.6%はこれと整合
- FWD後期の時期的要因——8月以降の相場環境(ボラティリティ変動など)が影響している可能性もあるが、確認には追加データが必要
6-2. 交絡の確認
「指数比率が減ったから全体が下がった」という構成シフトの可能性を確認しました:
- IS期の指数比率:42/101 = 41.6%
- FWD期の指数比率:60/205 = 29.3%(むしろ減少)
指数比率は減っているにもかかわらず全体勝率が下がっているということは、指数の単位当たりの勝率低下が原因です。構成変化による見かけの効果ではありません。
6-3. 「47.8%のFWD全体」をどう読むか
FWD全体47.8%(CI[41.1%,54.6%])は、損益分岐43%を「まだ上回る可能性がある」と解釈できます。しかし:
- tracker cluster補正後 CI[-0.05,+0.30] ——CI下限がゼロをわずかに割り込んでいる(最初の警告)
- BBが77.6%を占め、BB単体のFWD E(R)≈-0.025(ほぼ無エッジ)
- P3での40.4%は43%を下回っている
7. 前向きトラッカー定点観測(2026-08-19)
📡 前向きトラッカー定点観測(期待値ベース)
| 仮説 | 種別 | 宣言基準 | 前向き現在値(平均R) | 状態 |
|---|---|---|---|---|
| group=metal×dir=long | gate | 前向きN≥80かつ平均RのCI上限<0 | 平均R -0.00 CI[-0.25~+0.25](90/210・勝率43%) | ✅昇格 |
| trend=上昇×reversalL | edge | 前向きN≥80かつ平均RのCI下限>0 | 平均R +0.12 CI[-0.05~+0.30](98/204・勝率48%) | ✅昇格 |
| group=all | gate | 前向きN≥80かつ平均RのCI上限<0 | 平均R +0.03 CI[-0.04~+0.10](939/2134・勝率44%) | 🟡蓄積中 |
| trend=中立・もみあい×dir=long | gate | 前向きN≥80かつ平均RのCI上限<0 | 平均R +0.10 CI[-0.03~+0.23](301/640・勝率47%) | 🟡蓄積中 |
| tf=4h×dir=long | gate | 前向きN≥80かつ平均RのCI上限<0 | 平均R +0.10 CI[-0.03~+0.24](294/621・勝率47%) | 🟡蓄積中 |
| 売られすぎ逆張り買い(rsi_oversold_bounce・全足) | edge | 前向きN≥80かつ平均RのCI下限>0 | 平均R +0.23 CI[-0.04~+0.49](105/200・勝率52%) | 🟡蓄積中 |
| trend=下降×reversalL | gate | 前向きN≥80かつ平均RのCI上限<0 | 平均R +0.29 CI[+0.05~+0.54](96/173・勝率56%) | ⛔反証 |
| reversalL(逆張り買い) | gate | 前向きN≥80かつ平均RのCI上限<0 | 平均R +0.16 CI[+0.02~+0.30](277/557・勝率50%) | ⛔反証 |
| trend=下降 | gate | 前向きN≥80かつ平均RのCI上限<0 | 平均R +0.12 CI[+0.02~+0.23](280/581・勝率48%) | ⛔反証 |
| trend=中立・もみあい×dir=short | edge | 前向きN≥80かつ平均RのCI下限>0 | 平均R -0.25 CI[-0.43~-0.08](64/200・勝率32%) | ⛔反証 |
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