- ボリンジャーバンド(値段の平均からのばらつきを帯で示す指標)の下の線(マイナス2シグマ)でAIが買いシグナルを出した場面を、日足で約4000回(4095回)集めて調べました。期間は探索期間(〜2026-09-25)です。
- いまの方式(損切り: ATR(値動きの平均的な幅)の1.5倍/利確: ATRの2倍)は、1回あたり平均 −0.06(損切り幅を1としたときの損益)でした。
- 「シャンデリア損切り(22本の最高値から3ATRを引いた水準を追いかける方式)」を使った組み合わせは、いまの方式より平均 0.24 悪い組合せが「目立つ」と判定されました(約1041回)。
- 「利確を置かない」組み合わせ(損切りのみ・ATRの1.5倍)は +0.21 でした(旗なし・参考値)。
- 為替(FX)9銘柄ではシャンデリア損切りの悪化がさらに大きく、平均 −0.55 まで下がっていました(約754回)。
- 組み合わせの数が多い(全部で8損切りの方式と9利確方法を組み合わせ(資産クラス別))ので、偶然で良く見えたり悪く見えたりすることがあります。今回の「目立つ」も、前向き(2026-09-25以降に出るシグナル)で確かめるまで結論ではありません。
今回の調査について
この「出口の相性ラボ」は、AIシグナルの「入る場面(入口)」と「やめる場面(出口)の組み合わせ」を順番に調べる新しいシリーズです。第1回は、ボリンジャーバンドの下の線(マイナス2シグマ、以下「−2σ」)にタッチしたときの買いシグナルです。
ボリンジャーバンドとは、値段の平均から上下のばらつきをはっきり見せる帯のことです。−2σは「ここまで下がることはあまりない」水準の目安とされ、逆張りの買いシグナルとして使われることがあります。
今回は「損切りを8種類・利確を9種類」組み合わせたとき、1回あたりの平均損益(損切り幅=1)がどう変わるかを、日足の探索期間(〜2026-09-25)で調べました。この数字はそのシグナルの「損切りになったときの損失幅を1」としたときの損益の大きさです。
全18銘柄の結果(探索期間)
損切りの方法と利確の方法の主な組み合わせを、1回あたりの平均損益(損切り幅=1・探索期間)でまとめました。「いまの方式との差」は同じ入口で比べた差です。
主な組み合わせ(全18銘柄・探索期間)
| 損切りの方法 | 利確の方法 | 1回あたり平均損益(損切り幅=1) | いまの方式との差 | 件数 | 目立つ? |
|---|---|---|---|---|---|
| ATRの1.5倍(いまの方式) | ATRの2倍(いまの方式) | −0.06 | 基準 | 4095回 | — |
| ATRの1.5倍 | 利確を置かない | +0.21 | +0.28 | 4071回 | — |
| ATRの1.5倍 | RSI(売られすぎ・買われすぎを示す指標)70超えで利確 | +0.08 | +0.15 | 4080回 | — |
| シャンデリア(追いかける) | 損切り幅の2倍で利確 | −0.43 | −0.24 ▼ | 1041回 | 目立つ🚩 |
| シャンデリア(追いかける) | 損切り幅の3倍で利確 | −0.46 | −0.27 ▼ | 1041回 | 目立つ🚩 |
| タートル型(2ATR+10本安値割れ) | 損切り幅の2倍で利確 | −0.25 | −0.13 | 2996回 | 旗なし |
「目立つ」と判定された組みは2つあり(シャンデリア損切りと損切り幅2倍利確の組み合わせ・3倍利確の組み合わせ)、どちらも「いまの方式より悪い」方向でした。「いまの方式より良い」という方向の目立つ組はありませんでした。
「利確を置かない」(+0.21)は旗がついていませんが、この記事で見た中では最も平均損益が高い組み合わせでした。ただし旗がないので、偶然の可能性もあります。
「目立つ」と判定された組み合わせの詳細
シャンデリア損切りとはどんな方法か
シャンデリア損切りとは、「直近22本の最高値から3ATR(値動きの平均的な幅の3倍)を引いた水準」を損切りラインとして、上昇したらそれに合わせて水準も上げる(追いかける)方法です。
買いのシグナルが出た直後、シャンデリア損切りのラインはまだ高いところにあります。−2σをタッチしたということは値段がかなり下がっているので、「22本の最高値−3ATR」という水準は、ATRの1.5倍の損切りに比べてずっと近いことがほとんどです。なお、損切りラインが買った値段より上にある場面や、買った値段に近すぎる場面は数えていないため、件数はいまの方式より少なくなっています。
この「近すぎる損切り」が早めに発動してしまい、結果が悪くなっているのかもしれません。ただし、これはデータから読み取れる一つの考え方で、断定はできません。前向き(2026-09-25以降)で確かめます。
シャンデリア損切りと損切り幅の2倍利確の組み合わせは探索期間に1041回あり、いまの方式より平均0.24 悪い結果でした。期間の前半・後半どちらでもマイナス方向であり、同じ向きでした(「目立つ」の旗が立つ条件の一つ)。
タートル型損切りについて
タートル型損切りは「2ATR+直近10本の安値を下回ったら」という条件です。−2σタッチの買いでなぜ結果が悪くなるのかは、この集計だけでは分かりません。全部で2996回あり、いまの方式より平均0.13 悪い結果でした(旗なし)。
株・為替・コモディティで比べると
入口の種類が同じでも、資産クラスによって結果は変わります。
| 資産クラス | 件数(いまの方式) | いまの方式の平均損益(損切り幅=1) | ATR損切り・利確なし | シャンデリア/損切り幅2倍 | 備考 |
|---|---|---|---|---|---|
| 全18銘柄 | 4095回 | −0.06 | +0.21 | −0.43 🚩 | — |
| 株価指数(5銘柄) | 1099回 | +0.11 | +0.46 | −0.03 | 旗なし(222回) |
| 為替(FX・9銘柄) | 2320回 | −0.16 | −0.09 | −0.55 🚩 | 754回・旗あり |
| コモディティ(金・銀・原油) | 519回 | −0.02 | +0.56 | (件数少ない) | 旗なし |
株価指数(日経平均・S&P500・ナスダックなど5銘柄)では、いまの方式でも +0.11 とプラスでした。「利確なし」は +0.46 まで上がっています(1088回・旗なし)。一方、タートル型損切りと損切り幅2倍利確の組み合わせは、いまの方式より −0.06 悪い結果でした(691回・旗なし)。ただし件数は約1100回なので、全体の4分の1程度です。
為替(FX・9銘柄)では、いまの方式でも −0.16 とマイナスで、シャンデリア損切りを使うと −0.55 まで悪化しました(754回・旗あり)。一方、「利確なし」は −0.09 で、いまの方式より +0.08 少ない損でした(旗なし・参考値)。為替ではシャンデリアの影響が大きく出ている可能性があります。
コモディティ(金・銀・原油)では「利確なし」が +0.56 と高い数字でしたが、件数は516回と少なめです(旗なし)。一方、タートル型損切りと損切り幅2倍利確の組み合わせは −0.26 で、いまの方式より −0.20 悪い結果でした(293回・旗なし)。
資産クラス別の「目立つ」基準は全体より厳しく(差0.25以上・件数200以上)、為替とシャンデリアの複数の組み合わせが該当しました。株価指数やコモディティでは今回は「目立つ」なしでした。
これから確かめること(前向き)
今回の調査は「探索期間」の結果です。組み合わせが多いので(8損切りと9利確の組み合わせ(資産クラス別))、偶然で良く見えたり悪く見えたりすることがあります。2026-09-25以降に新しく出るシグナルを「前向き」として、同じ組み合わせで追いかけています。
シャンデリア損切りの目立つ組(全18銘柄と為替の両方)は、前向きでまだデータが集まっていません。件数が増えたら、この研究日誌の後のページで続きをお知らせします。
なお、出口の組み合わせについて、前向きで確かめる前に判断することはしません。結果が集まった後、人が判断します。
📡 前向きトラッカー定点観測(期待値ベース)
| 仮説 | 種別 | 宣言基準 | 前向き現在値(平均R) | 状態 |
|---|---|---|---|---|
| 全銘柄のシグナル(買いも売りも) group=all | 負けやすいか gate | 前向きN≥80 平均RのCI上限<0 | 平均R +0.03 CI[-0.02~+0.08] 1605/3634・勝率44% | 🟡蓄積中 |
| 目標の手前に壁なしのシグナル(買いも売りも) blocked=False | 負けやすいか gate | 前向きN≥80 平均RのCI上限<0 | 平均R +0.04 CI[-0.02~+0.09] 1287/2900・勝率44% | 🟡蓄積中 |
| 「RSI売られすぎからの反発」のシグナル 売られすぎ逆張り買い(rsi_oversold_bounce・全足) | 勝ちやすいか edge | 前向きN≥80 平均RのCI下限>0 | 平均R +0.18 CI[+0.01~+0.35] 188/372・勝率50% | 🟡蓄積中 |
| 買い全般 dir=long | 負けやすいか gate | 前向きN≥80 平均RのCI上限<0 | 平均R +0.05 CI[-0.03~+0.12] 1230/2743・勝率45% | ⛔反証 |
| 逆張り買い全般 reversalL(逆張り買い) | 負けやすいか gate | 前向きN≥80 平均RのCI上限<0 | 平均R +0.11 CI[+0.01~+0.20] 470/990・勝率48% | ⛔反証 |