🧪 9種類の入り方で一番勝ちやすいのはどれか? 全5050回の成績を定点観測した
AIシグナル研究日誌 #119
毎回ひとつの仮説を実データで確かめ、勝っても負けても全部公開する研究日誌の第119回です。前回(第118回)では「品質ランク別の勝率に差はあるか」を全5020回で調べました。
今回は少し視点を変えて、「シグナルの種類ごとに勝率は違うか」を定点観測します。このサイトが使う9種類の入り方をまとめてデータで確認します。
① 全シグナル5050回の勝率は42.8%(5050回中2159回)。これが今回の全体基準です
② 一番高い入り方:RSI(相対力指数)の売られすぎからの反発買い、46.7%(540回中252回)
③ 一番低い入り方:直近の高値を上に突き抜けた買い、39.2%(449回中176回)
④ ただし、どの入り方のぶれの幅(95%の信頼区間)も互いに重なっているため、「この入り方が統計的に優れている」とは言えない状態。引き続き積み重ねていく
① 確かめ方
使ったデータは、このサイトのシグナル記録(18銘柄の売買発火履歴)です。金・銀・原油・株価指数・為替・ビットコインの18銘柄を1時間足・4時間足・日足で監視した全記録のうち、利益確定か損切りで結果が出たものを使います。
集計の締め切りは2026年10月6日の朝6時10分(日本時間)です。この時点で結果が出ていた5050回を対象にしています。
利益確定の目標(第1または第2)に届いたら「勝ち」、損切りラインに触れたら「負け」としています。勝率はその割合です。
9種類の入り方は、発火条件(どんな状況でシグナルが出るか)の名前ごとに集計しています。
② 9種類の成績一覧
以下の表は、各入り方の全体成績です。ぶれの幅(95%の信頼区間)とは、「偶然のばらつきを考えると、本当の勝率はこの範囲の中にある可能性が高い」という幅です。
| 入り方の名前 | 勝ち回数 | 合計回数 | 勝率 | ぶれの幅(95%) |
|---|---|---|---|---|
| RSI売られすぎ反発買い | 252回 | 540回 | 46.7% | 42.5%〜50.9% |
| 移動平均線デッドクロス売り | 70回 | 152回 | 46.1% | 38.3%〜54.0% |
| MACD(2本の移動平均線の差で勢いの変わり目を見る指標)ゴールデンクロス買い | 314回 | 720回 | 43.6% | 40.0%〜47.3% |
| 全体の基準 | 2159回 | 5050回 | 42.8% | 41.4%〜44.1% |
| 1時間足全体 | 1238回 | 2855回 | 43.4% | 41.6%〜45.2% |
| ボリンジャーバンド下限タッチ買い | 428回 | 988回 | 43.3% | 40.3%〜46.4% |
| MACDデッドクロス売り | 317回 | 735回 | 43.1% | 39.6%〜46.7% |
| 4時間足全体 | 805回 | 1902回 | 42.3% | 40.1%〜44.6% |
| ボリンジャーバンド上限突破売り | 123回 | 291回 | 42.3% | 36.7%〜48.0% |
| サポート・レジスタンス反発買い | 193回 | 460回 | 42.0% | 37.5%〜46.5% |
| 移動平均線ゴールデンクロス買い | 73回 | 180回 | 40.6% | 33.7%〜47.9% |
| 直近安値割れ売り | 144回 | 357回 | 40.3% | 35.4%〜45.5% |
| 日足全体 | 116回 | 293回 | 39.6% | 34.2%〜45.3% |
| 直近高値ブレイク買い | 176回 | 449回 | 39.2% | 34.8%〜43.8% |
「移動平均線デッドクロス売り」は152回と回数が少なめなため、ぶれの幅が広くなっています。回数が少ないほど信頼性が下がる点に注意が必要です。
③ 棒グラフで比べる
図1:9種類の入り方の勝率(2026年10月6日時点)。青い点線は全体の基準(42.8%)。緑の棒がRSI売られすぎ反発買い(46.7%)、赤の棒が高値ブレイク買い(39.2%)。※ 過去の記録の集計値を棒の長さで示した図です(値動きのチャートではなく、将来の勝率を示すものでもありません)
④ RSI売られすぎ反発とはどんな場面か
今回、最も高い勝率だった「RSI(相対力指数:買われすぎ・売られすぎを0から100の数字で表す指標)の売られすぎ反発買い」がどんな場面で出るかを図で確認します。
図2:RSI売られすぎ反発買いの概念図。価格が下落してRSI(相対力指数)が30を下回ったところ(オレンジ枠)でシグナルが出ます。そこからの反発を狙った買いです。
このシグナルは「下がりすぎた銘柄が少し戻る」という動きを狙います。逆張りの発想です。今回の集計では540回で46.7%の勝率でした。
⑤ ぶれの幅について
表のぶれの幅(95%の信頼区間)を見ると、全ての入り方で幅が重なっています。
「RSI売られすぎ」の46.7%と「高値ブレイク」の39.2%は、数字だけ見ると約7.5ポイントの差があります。しかし、ぶれの幅を比べると重なり合っています。これは「まだデータ数が足りず、偶然の可能性が否定できない」ということです。単純に数字を並べて「どれが良い」と判断するのは、この段階では早い判断です。
引き続き前向きトラッカー(登録後の新しいデータだけで追いかける仕組み)で積み上げていきます。RSI売られすぎについては第116回で405回の前向き成績をまとめています。
⑥ 前向きトラッカー定点観測
以下の表は、今日(2026年10月6日)時点での前向きトラッカーの成績です。各仮説が事前に宣言した「昇格の基準(条件)」と現在の成績を確認できます。
「蓄積中」はまだ基準を満たすほどデータが集まっていない状態です。「昇格」になると、その仮説は「統計的に意味があると言える可能性が高い」と判断された状態になります。
📡 前向きトラッカー定点観測(期待値ベース)
| 仮説 | 種別 | 宣言基準 | 前向き現在値(平均R) | 状態 |
|---|---|---|---|---|
| 全銘柄のシグナル(買いも売りも) group=all | 負けやすいか gate | 前向きN≥80 平均RのCI上限<0 | 平均R +0.02 CI[-0.03~+0.07] 1704/3891・勝率44% | 🟡蓄積中 |
| 目標の手前に壁なしのシグナル(買いも売りも) blocked=False | 負けやすいか gate | 前向きN≥80 平均RのCI上限<0 | 平均R +0.02 CI[-0.03~+0.08] 1363/3109・勝率44% | 🟡蓄積中 |
| 目標の手前に壁なしの買い blocked=False×dir=long | 負けやすいか gate | 前向きN≥80 平均RのCI上限<0 | 平均R +0.03 CI[-0.04~+0.11] 1085/2456・勝率44% | 🟡蓄積中 |
| 買い全般(4時間足のみ) tf=4h×dir=long | 負けやすいか gate | 前向きN≥80 平均RのCI上限<0 | 平均R +0.02 CI[-0.08~+0.12] 487/1112・勝率44% | 🟡蓄積中 |
| 選別ランク「普通」のシグナル(買いも売りも) tier=neutral | 負けやすいか gate | 前向きN≥80 平均RのCI上限<0 | 平均R +0.03 CI[-0.04~+0.11] 455/1028・勝率44% | 🟡蓄積中 |
| 株価指数のシグナル(買いも売りも) group=index | 勝ちやすいか edge | 前向きN≥80 平均RのCI下限>0 | 平均R -0.00 CI[-0.10~+0.09] 435/1016・勝率43% | 🟡蓄積中 |
| 円以外の通貨ペアの買い group=other_fx×dir=long | 負けやすいか gate | 前向きN≥80 平均RのCI上限<0 | 平均R -0.02 CI[-0.13~+0.09] 374/888・勝率42% | 🟡蓄積中 |
| 株価指数の買い 指数×ロング(全足ライブ) | 勝ちやすいか edge | 前向きN≥80 平均RのCI下限>0 | 平均R +0.03 CI[-0.11~+0.18] 360/812・勝率44% | 🟡蓄積中 |
| 値段が2本の移動平均線より上の買い ステート 上昇配置(>MA25&75)×ロング | 勝ちやすいか edge | 前向きN≥30🏁 平均RのCI下限>0 | 平均R +0.03 CI[-0.10~+0.15] 342/775・勝率44% | 🟡蓄積中 |
| 目標の手前に壁なしの売り blocked=False×dir=short | 負けやすいか gate | 前向きN≥80 平均RのCI上限<0 | 平均R -0.00 CI[-0.11~+0.11] 290/677・勝率43% | 🟡蓄積中 |
| 関連ニュースなしのシグナル(買いも売りも) 注目度ゼロ(news=0) | 勝ちやすいか edge | 前向きN≥80 平均RのCI下限>0 | 平均R -0.02 CI[-0.14~+0.10] 208/496・勝率42% | 🟡蓄積中 |
| 金・銀のシグナル(買いも売りも) group=metal | 負けやすいか gate | 前向きN≥80 平均RのCI上限<0 | 平均R +0.07 CI[-0.07~+0.21] 219/477・勝率46% | 🟡蓄積中 |
| 「RSI売られすぎからの反発」のシグナル 売られすぎ逆張り買い(rsi_oversold_bounce・全足) | 勝ちやすいか edge | 前向きN≥80 平均RのCI下限>0 | 平均R +0.15 CI[-0.01~+0.31] 200/405・勝率49% | 🟡蓄積中 |
| もみあい中の逆張り買い trend=中立・もみあい×reversalL | 負けやすいか gate | 前向きN≥80 平均RのCI上限<0 | 平均R +0.06 CI[-0.06~+0.19] 171/375・勝率46% | 🟡蓄積中 |
| 金・銀の買い group=metal×dir=long | 負けやすいか gate | 前向きN≥80 平均RのCI上限<0 | 平均R +0.09 CI[-0.10~+0.29] 162/346・勝率47% | 🟡蓄積中 |
現時点では全ての仮説が「蓄積中」の状態です。昇格した仮説はまだ1つもありません。今後、データが積み重なるにつれて結論が変わる可能性があります。
⑦ まとめ
全5050回の記録を9種類の入り方に分けて集計した結果:
・一番高い勝率はRSI売られすぎからの反発買いで46.7%(540回中252回)
・一番低い勝率は直近高値ブレイク買いで39.2%(449回中176回)
・ただし、全ての入り方のぶれの幅が重なっているため、現時点では「この入り方が統計的に優れている」とは言えない
前向きトラッカーの「RSI売られすぎ」の仮説は、ぶれの幅の下限が -0.01 で、まだ0をわずかに下回っています(前向き405回中200回勝ち・勝率49%・ぶれの幅[-0.01〜+0.31])。昇格の基準(ぶれの幅がまるごと0より上)は満たしていません。今後のデータで結果は上にも下にも動きうるため、引き続き記録を積み重ねます。
次回の研究日誌もお楽しみに。過去の記事は解説記事一覧から確認できます。
📚 関連記事
■ 免責事項(金商法関連)
本記事はシグナルデータの集計・統計的分析の情報提供を目的としており、特定の金融商品の売買を推奨するものではありません。当サイト(MarketWatch AI)は金融商品取引業者の登録を受けておらず、投資助言業・代理業も行っておりません。記事の内容は将来の運用成果を保証するものではなく、投資判断はご自身の責任で行ってください。過去の成績は将来の結果を保証しません。
■ 分析の限界について
本記事の統計は過去の記録に基づく参考情報です。市場環境の変化により、過去のパターンが将来も継続する保証はありません。
本記事は情報提供を目的として作成されており、金融商品取引法に基づく投資助言・投資勧誘・特定金融商品の売買推奨を行うものではありません。掲載されている情報は公開情報・一次情報をもとにした参考解説であり、その正確性・完全性を保証するものではありません。将来の株価・金利・為替・資産価格の方向性についていかなる保証も行いません。投資の判断および運用は、かならずご自身の責任と判断において行ってください。必要に応じて専門家(証券会社・ファイナンシャルプランナー等)へのご相談をお勧めします。