🧪 「良」が「上の上」より勝率が高い? 全5020回で調べた品質ランク別の成績
AIシグナル研究日誌 #118
毎回ひとつの仮説を実データで確かめ、勝っても負けても全公開する研究日誌の第118回です。前回(#117)では「日足の高値ブレイク買いで、損切りと利確の置き方を変えると結果が変わるか」を約3700回のデータで調べました。
今回は少し視点を変えて、このサイトのシグナルに付いている「品質ランク」という評価値を切り口に成績を集計した定点観測をお届けします。「品質が高いほど勝ちやすい」という期待どおりの結果になっているでしょうか。
① 全シグナル5020回(5020回中2150回)の勝率は42.8%。これが全体の基準です
② ランク別の勝率:上の上41.3%(749回中309回)、良45.4%(984回中447回)、普通42.4%(1265回中536回)、避ける43.0%(1696回中730回)
③ 最高ランク「上の上」より次の「良」の方が勝率が高く、逆の順番になっている
④ ただし、ぶれの幅(95%の信頼区間)が大きく重なっているため、まだ断言できる状態ではない。引き続き記録を積み重ねる
① 「品質ランク」とはなにか
このサイトのシグナルシステムは、シグナルが発火するたびに「品質ランク」という評価値を自動で付けています。ランクは4段階あります。
| ランク名 | 読み方 | 主な判定基準 |
|---|---|---|
| 上の上 | 最高品質 | トレンドの向きが全時間足でそろっている、複数のシグナルが同時に発火しているなど、条件が複数重なったとき |
| 良 | 高品質 | トレンドと方向がある程度そろっているが、最高品質ほど条件が重なっていないとき |
| 普通 | 標準的 | 特別な強みも弱みもない一般的なシグナル |
| 避ける | 低品質 | トレンドと逆向きなど、成績が出にくいと判断された条件のとき |
直感的には「最高品質が一番勝ちやすい」と思いたいところです。今回はこの直感が本当に成り立つかをデータで確かめます。
② 確かめ方
過去の全シグナルのうち、すでに決済(利確または損切り)が確定したもの5020回を対象にしました。このサイトのシグナルは、利確に当たれば「勝ち」、損切りに当たれば「負け」として記録されています。
品質ランク別に「何回中何回勝ったか」を数え、勝率(勝った回数を全回数で割った割合)を計算しました。また、偶然のぶれを考えた「95%の信頼区間(ぶれの幅)」も合わせて計算しています。この幅の中に、本当の勝率が95%の確率で入ると考えてください。
③ ランク別の勝率(全5020回)
| ランク | 件数 | 勝ち回数 | 勝率 | ぶれの幅(95%) |
|---|---|---|---|---|
| 全体(基準) | 5020 | 2150 | 42.8% | 41.5%〜44.2% |
| 上の上 | 749 | 309 | 41.3% | 37.8%〜44.8% |
| 良 | 984 | 447 | 45.4% | 42.3%〜48.5% |
| 普通 | 1265 | 536 | 42.4% | 39.7%〜45.1% |
| 避ける | 1696 | 730 | 43.0% | 40.7%〜45.4% |
注目すべき点は、最高品質の「上の上」が41.3%と全体の基準(42.8%)を下回っている一方で、次の「良」が45.4%と全体を上回っている点です。
また、「避ける」も43.0%と、「上の上」を上回っています。つまり、ランクの高い順に勝率が並んでいるわけではありません。
④ 棒グラフで比べる
品質ランク別の勝率(全期間 5020回のデータ)。破線は全体の基準(42.8%)。棒の下の数字は「全回数中の勝ち回数」。
⑤ ぶれの幅を確認する
「良が45.4%で上の上の41.3%を上回っている」という数字は一見はっきりしていますが、データが有限なため、偶然のぶれが含まれています。ぶれの幅(95%の信頼区間)を見ると次のようになります。
| ランク | 勝率 | ぶれの幅(95%) | 読み方 |
|---|---|---|---|
| 上の上 | 41.3%(749回中309回) | 37.8%〜44.8% | 本当の勝率は37.8%から44.8%の間にある可能性が高い |
| 良 | 45.4%(984回中447回) | 42.3%〜48.5% | 本当の勝率は42.3%から48.5%の間にある可能性が高い |
「上の上」のぶれの幅の上の端は44.8%、「良」のぶれの幅の下の端は42.3%です。この幅が重なっているため、「良が上の上を偶然とは言えない差で上回っている」とはまだ言えません。今の差(約4ポイント)が本物なのか、偶然のぶれなのかは、もっとデータが積み重なるとわかってきます。
なぜ「上の上」が低いのか?(考えられる理由)
直感に反する結果の理由として、いくつかの可能性が考えられます。
- 価格の動きすぎ:「上の上」はトレンドが強い場面で出やすいため、すでに大きく動いたあとのシグナルが多い可能性があります。
- 損切り幅が相対的に小さい:強いトレンドの場面では値動きが大きく、固定の損切り幅では少しの揺り戻しで損切りに当たりやすいことがあります。
- 市場環境との相性:今の期間が「上の上」の条件が出やすい環境と相性が悪い可能性があります。
ただし、これらはあくまでも「考えられる理由」であり、データで確かめたわけではありません。今後の前向きな記録の中で、傾向が続くかどうかを見守ります。
⑥ まとめと今後の見どころ
全5020回のデータを品質ランク別に集計した結果をまとめます。
- 全体の勝率は42.8%(5020回中2150回)
- 品質ランク「良」が45.4%(984回中447回)と全体を上回り、4ランク中で最も高い
- 最高品質「上の上」は41.3%(749回中309回)と全体を下回っている
- ただし、ぶれの幅が重なっており、偶然によるものか本物の差かはまだはっきりしない
次回の研究日誌もどうぞお楽しみに。前回と今回の記事は、下のリンクから続けて読めます。
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