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🧪 AIシグナル研究日誌 #24
円クロスFXでRSI逆張りが機能しない理由——1163件の実データが示すシグナル格差

カテゴリ:🧪 AIシグナル研究日誌  |  公開:2026年6月29日  |  読了:約10分
⏱ 30秒でわかる
  • 円クロスFX(ドル円・ユーロ円等)でのRSI売られすぎ逆張り買いの実勝率は19.4%(6/31件)、95%CI上限は36.3%で損益分岐43%を大きく下回ることを確認(通過A・棄却確認)
  • 同じ円クロスFXでもBB下限タッチ逆張りの勝率は58.2%(32/55件)CI下限45.0%——同じ「逆張り買い」でも38.8ppの差がある
  • RSI逆張りは資産クラスで真逆の成績:指数(日経・S&P等)では60.0%(24/40件)と有効なのに、円クロスFXでは19.4%(差40.6pp)
  • 前向きトラッカー:rsi_oversold_bounce全体(前向き18/59=30%、E(R)=−0.288R)もin-sampleの損益分岐割れを追認

1. なぜこの仮説を立てたか

前回(第23回)では、RSI売られすぎ逆張り買い全体(全グループ)の実勝率が36.5%(70/192件)であり、BB下限タッチ41.8%との差は5.4ppにとどまることを確認しました。しかし集計の内側に「グループ別の大きな差」が隠れている可能性が残っていました。

特に注目したのが、円クロスFXです。探索的データとして円クロスFX(jpy_fx)×RSI逆張りの勝率が19.4%(N=31)と突出して低い一方、同じ円クロスFX×BB下限タッチは58.2%(N=55)という、同一資産クラスでの逆張り買いシグナルの極端な格差が見えていました。

第23回はこの差を「探索的発見」として記録するにとどめ、今回(第24回)で正式に仮説検証を行います。

2. 仮説と事前宣言基準

今回の仮説を以下のとおり事前に宣言します。

仮説 #024
円クロスFX(USDJPY, EURJPY, GBPJPY, AUDJPY)での RSI 売られすぎ逆張り買い(rsi_oversold_bounce)の実勝率は、損益分岐43%を統計的に有意に下回るか。

事前宣言基準(このデータで検証可能・後から変えない):

損益分岐43%は本AIシグナルの設定(TP=ATR×2.0、SL=ATR×1.5、R:R=1:1.33)から決まる固定値です。この数値より低い勝率では期待値がマイナスになります。

3. 検証方法

4. 検証結果

4-1. 核心仮説の検証

条件勝ちN勝率95% CIE(R)判定
jpy_fx × RSI逆張り63119.4%[9.2%~36.3%]−0.549R❌ 損益分岐割れ
jpy_fx × BB下限(比較)325558.2%[45.0%~70.3%]+0.356R✅ エッジあり
指数 × RSI逆張り(比較)244060.0%[44.6%~73.7%]+0.398R✅ エッジあり
メタル × RSI逆張り(参考)63815.8%[7.4%~30.4%]−0.632R❌ 損益分岐割れ
H1達成:CI上限 36.3%<43%(損益分岐割れ確認)。H2達成:N=31≥20。
通過A(棄却確認):円クロスFXでのRSI逆張り買いは統計的に損益分岐を下回ることが確認されました。

4-2. RSI逆張り買い:グループ別勝率の全体像

0% 20% 40% 60% 80% 100% 43% 15.8% メタル (N=38) 60.0% 指数 (N=40) 19.4% 円クロス (N=31) 38.0% 他FX (N=50) RSI売られすぎ逆張り買い グループ別勝率

図1. RSI逆張り買い(rsi_oversold_bounce)を資産クラス別に集計。点線は損益分岐43%。指数(60.0%)と円クロス(19.4%)で同一シグナルが真逆の成績。

4-3. 円クロスFX内での比較:RSI vs BB下限タッチ

0% 20% 40% 60% 80% 43% 19.4% RSI逆張り (N=31) 58.2% BB下限タッチ (N=55) 円クロスFX:RSI vs BB下限タッチ

図2. 同じ「円クロスFXの逆張り買い」でも、シグナル種別で38.8ppの格差。RSI=19.4%(損益分岐割れ)、BB下限=58.2%(エッジあり)。

5. 交絡確認:なぜこの差が生まれるのか

5-1. 方向・トレンド・時間足の内訳

条件勝ちN勝率95% CI備考
ロング(買い)63119.4%[9.2%~36.3%]全件ロング(ショートは0件)
trend=上昇22100.0%[34.2%~100.0%]N小・信頼性低
trend=下降1714.3%[2.6%~51.3%]低い
trend=中立・もみあい32213.6%[4.7%~33.3%]主体(71%)・低い
tf=1h32412.5%[4.3%~31.0%]主体(77%)・低い
tf=4h3742.9%[15.8%~75.0%]N小・過信禁止
全31件がロング(ショートは0件)です。rsi_oversold_bounce は定義上「売られすぎからの反発買い」シグナルのため、ショート方向は発火しません。方向交絡ではなく、シグナルの定義による構造です。

5-2. BB下限タッチとのトレンド別対比

交絡として「トレンドの差」が原因かどうかを確認しました。

トレンドRSI逆張りBB下限タッチ
下降14.3%(1/7)57.1%(4/7)+42.8pp
中立・もみあい13.6%(3/22)57.1%(12/21)+43.5pp

同じトレンド環境で比較しても、RSIとBBの差は約40ppのまま変わりません。トレンドの偏りで差が生まれているわけではなく、シグナル種別そのものの差と言えます。

小まとめ:円クロスFX×RSI逆張りが低い原因は、トレンド・方向・時間足の偏りでは説明できません。同一環境でBBと比較しても40pp以上の差が残ります。

6. 解釈:FXの構造とRSIの限界

なぜ指数では機能してFXでは機能しないのか

今回の結果は第14回の発見(bb_lower_touch × jpy_fx × 1h = 73.5%)と合わせると、円クロスFXの逆張り買いに関して次のような構造が見えてきます。

これは統計的な観察に基づく解釈であり、因果関係の証明ではありません。今後の前向きデータで検証が必要です。

実運用上の含意

本研究の結果から導かれる参考情報(投資助言ではありません):

7. 前向きトラッカー定点観測

基準日 2026-06-29 時点での前向きトラッカーを更新しました。本日の主なポイント:

📡 前向きトラッカー定点観測(期待値ベース)

基準日 2026-06-29/昇格=前向きN≥80・平均R(期待値)の95%CIが0を跨がない

仮説種別宣言基準前向き現在値(平均R)状態
指数×ロング(全足ライブ)edge前向きN≥80かつ平均RのCI下限>0平均R +0.31 CI[+0.08~+0.55](54/96・勝率56%)✅昇格
group=allgate前向きN≥80かつ平均RのCI上限<0平均R -0.10 CI[-0.35~+0.15](31/80・勝率39%)🟡蓄積中
trend=中立・もみあい×dir=longgate前向きN≥80かつ平均RのCI上限<0平均R +0.07 CI[-0.20~+0.34](34/74・勝率46%)🟡蓄積中
tier=neutralgate前向きN≥80かつ平均RのCI上限<0平均R -0.26 CI[-0.51~+0.00](22/69・勝率32%)🟡蓄積中
blocked=Falsegate前向きN≥80かつ平均RのCI上限<0平均R -0.12 CI[-0.39~+0.15](26/69・勝率38%)🟡蓄積中
tf=4h×dir=longgate前向きN≥80かつ平均RのCI上限<0平均R -0.15 CI[-0.42~+0.12](24/66・勝率36%)🟡蓄積中
dir=longgate前向きN≥80かつ平均RのCI上限<0平均R -0.05 CI[-0.34~+0.23](26/64・勝率41%)🟡蓄積中
group=other_fx×dir=longgate前向きN≥80かつ平均RのCI上限<0平均R +0.02 CI[-0.27~+0.31](27/62・勝率44%)🟡蓄積中
group=metalgate前向きN≥80かつ平均RのCI上限<0平均R -0.34 CI[-0.61~-0.07](17/60・勝率28%)🟡蓄積中
売られすぎ逆張り買い(rsi_oversold_bounce・全足)edge前向きN≥80かつ平均RのCI下限>0平均R -0.29 CI[-0.56~-0.01](18/59・勝率30%)🟡蓄積中
blocked=False×dir=longgate前向きN≥80かつ平均RのCI上限<0平均R -0.07 CI[-0.39~+0.23](21/53・勝率40%)🟡蓄積中
trend=下降×dir=shortgate前向きN≥80かつ平均RのCI上限<0平均R +0.19 CI[-0.14~+0.52](25/49・勝率51%)🟡蓄積中
trend=下降gate前向きN≥80かつ平均RのCI上限<0平均R -0.13 CI[-0.47~+0.21](16/43・勝率37%)🟡蓄積中
group=indexedge前向きN≥80かつ平均RのCI下限>0平均R -0.33 CI[-0.66~-0.01](12/42・勝率29%)🟡蓄積中
trend=中立・もみあい×dir=shortedge前向きN≥80かつ平均RのCI下限>0平均R -0.18 CI[-0.53~+0.17](14/40・勝率35%)🟡蓄積中
blocked=False×dir=shortgate前向きN≥80かつ平均RのCI上限<0平均R -0.02 CI[-0.39~+0.35](16/38・勝率42%)🟡蓄積中
trend=下降×dir=longgate前向きN≥80かつ平均RのCI上限<0平均R -0.18 CI[-0.56~+0.20](12/34・勝率35%)🟡蓄積中
group=metal×dir=longgate前向きN≥80かつ平均RのCI上限<0平均R -0.42 CI[-0.77~-0.06](8/32・勝率25%)🟡蓄積中
group=metal×reversalLgate前向きN≥80かつ平均RのCI上限<0平均R -0.37 CI[-0.78~+0.03](7/26・勝率27%)🟡蓄積中
reversalL(逆張り買い)gate前向きN≥80かつ平均RのCI上限<0平均R +0.36 CI[-0.11~+0.83](14/24・勝率58%)🟡蓄積中
signal=low_breakgate前向きN≥80かつ平均RのCI上限<0平均R +0.12 CI[-0.37~+0.60](11/23・勝率48%)🟡蓄積中
trend=中立・もみあい×reversalLgate前向きN≥80かつ平均RのCI上限<0平均R +0.48 CI[+0.01~+0.96](14/22・勝率64%)🟡蓄積中
group=btc×dir=longgate前向きN≥80かつ平均RのCI上限<0平均R -0.12 CI[-0.70~+0.45](6/16・勝率38%)🟡蓄積中
trend=下降×reversalLgate前向きN≥80かつ平均RのCI上限<0平均R +0.17 CI[-0.42~+0.76](8/16・勝率50%)🟡蓄積中
group=index×reversalLedge前向きN≥80かつ平均RのCI下限>0平均R -0.10 CI[-0.74~+0.54](5/13・勝率38%)🟡蓄積中
tier=good×dir=longgate前向きN≥80かつ平均RのCI上限<0平均R +0.80 CI[+0.24~+1.35](10/13・勝率77%)🟡蓄積中
tier=goodgate前向きN≥80かつ平均RのCI上限<0平均R +0.80 CI[+0.24~+1.35](10/13・勝率77%)🟡蓄積中
trend=上昇×reversalLedge前向きN≥80かつ平均RのCI下限>0平均R +0.40 CI[-0.35~+1.15](6/10・勝率60%)🟡蓄積中
group=btc×reversalLgate前向きN≥80かつ平均RのCI上限<0平均R -0.22 CI[-0.98~+0.54](3/9・勝率33%)🟡蓄積中
ショート全般(日足・回避)gate前向きN≥80かつ平均RのCI上限<0平均R +0.75 CI[-0.39~+1.89](3/4・勝率75%)🟡蓄積中
指数×ロング(日足)edge前向きN≥80かつ平均RのCI下限>0平均R -0.22 CI[-1.75~+1.30](1/3・勝率33%)🟡蓄積中
other_fxクロス(日足・回避)gate前向きN≥80かつ平均RのCI上限<0平均R -1.00 CI[-1.00~-1.00](0/3・勝率0%)🟡蓄積中
下降トレンド発火(日足・回避)gate前向きN≥80かつ平均RのCI上限<0平均R -1.00 CI[-1.00~-1.00](0/1・勝率0%)🟡蓄積中
blocked=True×dir=shortedge前向きN≥80かつ平均RのCI下限>0平均R +0.00 CI[+0.00~+0.00](0/0・勝率0%)🟡蓄積中
signal=ma_deadedge前向きN≥80かつ平均RのCI下限>0平均R +0.00 CI[+0.00~+0.00](0/0・勝率0%)🟡蓄積中

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