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🧪 RSIの売られすぎで買うと、トレンドで勝率は変わる? 過去492回で確かめた
AIシグナル研究日誌 #106

公開:2026年9月22日|カテゴリ:AIシグナル研究日誌|読了目安:約6分

⏱️ 30秒でわかる今回のまとめ
RSI(相対力指数:値動きの勢いを0〜100で表す指標)が「売られすぎ」の水準まで下がったところで買うシグナルを、492回ぶん集計しました。全体の勝率は48.6%。勝ち負けがとんとんになる勝率(43%)は上回りましたが、大きな差ではありません。
トレンドの向きで結果が大きく変わりました。上昇トレンドのときは59.8%(102回・偶然のぶれの幅の下の端は50.1%)、下降トレンドのときは43.9%(212回)で、差は15.9ポイントです。
4時間足で上昇トレンドのときは67.4%(43回)とさらに高く、1回あたりの平均損益も損切り幅の0.571倍のもうけでした(どれも過去の記録を集計した数字です)。
ただし上昇トレンドの数字を、関連する仮説を登録した日の翌日(2026-08-12)で前と後に分けると、約19.5ポイント下がっています(登録日までは66.7%、翌日からの前向きの期間は47.2%・36回で、観察を続けています)。過去の結果がそのまま続く保証はありません。
今後も同じ結果が出るとは限らず、このデータは情報提供であり投資助言ではありません。

§1 背景と仮説

前回の #105 では、RSI が売られすぎの水準まで下がったところで買うシグナル全体(407回)が勝率50.4%・1回あたりの平均損益は損切り幅の0.263倍のもうけで、勝ち負けがとんとんになる勝率(43%)を上回ることを確かめました。では、この「平均」の裏に隠れた差はないでしょうか。とくに、トレンドが向かい風か追い風かで結果は変わるのではないか、という直感があります。

今回の仮説は2つです。

集計の対象は、シグナルの記録のうち決済まで終わったもの(利益確定か損切りで終わったもの)全4,613回のうち、このシグナルが主なきっかけだった492回です。§3・§4 の数字は全期間の集計です。§5 では、関連する仮説を前向きの集計表(トラッカー)に登録した日(2026-08-11)までと、翌日(2026-08-12)からの前向きの期間に分けて比べます。

§2 図解:上昇トレンドでシグナルが出る場面(イメージ図)

発火 発火 短期平均 長期平均 利確 損切り RSI 30割れ RSI 30 発火バー(RSI 30割れ) 短期平均(上向き) 利確の線

※ 考え方を示すイメージ図です(実際の値動きではありません)。「短期平均」は25本ぶんの終値の平均をつないだ線、「長期平均」は75本ぶんの線です。上昇トレンド(短期平均が右上がり)の途中で値下がりし、RSI が30を下回った瞬間がシグナルの出た足(オレンジ)です。「利確」は利益を確定する価格、「損切り」は損失を確定する価格です。この図は「トレンドが追い風のときは反発しやすいのではないか」という今回の仮説の形を示したもので、実際の成績は§3以降の集計をご覧ください。

§3 検証結果

トレンド3区分の比較

このシグナルで決済まで終わった492回のうち、トレンドが記録されている490回をトレンドの向きで分けました(記録が無い2回は1勝1敗)。トレンドは、それぞれの時間足より1段長い時間足のトレンドを使っています。

トレンドの向き回数勝率勝率の偶然のぶれの幅1回あたりの平均損益(損切り幅を1とした倍率)平均損益の偶然のぶれの幅
全体49248.6%44.2%〜53.0%+0.132+0.029〜+0.235
上昇 ✅10259.8%50.1%〜68.8%+0.393+0.170〜+0.617
中立・もみあい17647.7%40.5%〜55.1%+0.112−0.061〜+0.285
下降21243.9%37.4%〜50.6%+0.022−0.134〜+0.179
仮説① は条件を満たした(全期間):上昇トレンドのときの勝率の偶然のぶれの幅の下の端は50.1%で、43%以上です(回数も102回で、20回以上)。あわせて、平均損益の偶然のぶれの幅の下の端も+0.170で、0より上でした。ただし新しいデータ(翌日からの前向きの期間の36回)だけで見ると、下の端は32.0%で、仮説① の基準に届いていません(§5)。
仮説② は条件を満たした:上昇の59.8%から下降の43.9%を引くと15.9ポイントの差で、記事の最初に置いた「10ポイント以上」の基準を上回りました。
下降トレンドのときの勝率43.9%は、勝ち負けがとんとんになる勝率(43%)とほぼ同じです。1回あたりの平均損益も損切り幅の0.022倍で、ほぼゼロでした。下降トレンドでの逆張り買い(下がったところで買うこと)に有利さは、ほとんど見られません。

時間足との組み合わせ(上昇トレンドのとき)

上昇トレンドの102回のうち、1時間足(46回)と4時間足(43回)を比べると大きな差があります(残りの13回は日足で、10勝3敗)。

時間足回数勝率勝率の偶然のぶれの幅1回あたりの平均損益(損切り幅を1とした倍率)平均損益の偶然のぶれの幅
1時間足・上昇4647.8%34.1%〜61.9%+0.114−0.229〜+0.458
4時間足・上昇4367.4%52.5%〜79.5%+0.571+0.237〜+0.906

4時間足で上昇トレンドのときの67.4%は、この研究日誌の中でも高いほうです。ただし43回と少なく、登録日の前と後を合わせた全期間の数字である点に注意が必要です。§5 で、前と後に分けて確かめます。

§4 トレンド別の勝率の比較図

0% 15% 30% 43% 53% 68% 48.6% 全体 (492回) 59.8% 上昇 (102回) 47.7% 中立 (176回) 43.9% 下降 (212回)

赤い破線が、勝ち負けがとんとんになる勝率(43%)です。全期間では、上昇トレンドのときは59.8%で43%を上回りましたが、下降トレンドのときは43.9%で、ほぼ同じ水準でした。中立は47.7%で、どちらとも言いにくい位置です。この差(15.9ポイント)は、記事の最初に置いた仮説② の基準(10ポイントの差)を上回ります。

§5 登録日の前と後に分けて見る:正直な自己点検

関連する仮説「RSI の値が売られすぎの帯にあり、上昇トレンドのとき」を、前向きの集計表(トラッカー)に登録したのは 2026-08-11 です。この仮説は RSI の値で絞っているので、この記事の「RSI 売られすぎ反発シグナル」とは対象が少し違います。ただ、上昇トレンドと売られすぎの組み合わせに注目し始めた日なので、この日で区切ります。登録日まで(登録する前からあった過去の期間)と、翌日の 2026-08-12 から(その後の前向きの期間)に分けて比べます。

期間回数勝率勝率の偶然のぶれの幅1回あたりの平均損益(損切り幅を1とした倍率)
登録日まで(〜2026-08-11)6666.7%54.7%〜76.8%+0.553
翌日から(2026-08-12〜)3647.2%32.0%〜63.0%+0.100
登録日までの66.7%から、翌日からの47.2%へ、19.5ポイント下がっています。翌日からは36回と少ないため、偶然のぶれの幅が32.0%〜63.0%と広く、はっきりしたことは言えません。ただ、登録日までの高い数字をそのまま期待するのは危険です。前向きのデータを積み上げ続ける必要があります。

登録日の前と後を、時間足ごとに見る

4時間足では、登録日までが76.0%(25回)、翌日からが55.6%(18回)と変わりました。翌日からの55.6%は、勝ち負けがとんとんになる勝率をまだ上回っていますが、18回ととても少ない段階です。

組み合わせ回数勝率勝率の偶然のぶれの幅1回あたりの平均損益(損切り幅を1とした倍率)
1時間足・上昇(登録日まで)3053.3%36.1%〜69.8%+0.243
1時間足・上昇(翌日から)1637.5%18.5%〜61.4%−0.126
4時間足・上昇(登録日まで)2576.0%56.6%〜88.5%+0.771
4時間足・上昇(翌日から)1855.6%33.7%〜75.4%+0.294

4時間足で上昇トレンドのときは、登録日までの数字がとくに高い(76.0%)のですが、前と後で20ポイント以上の開きがあり、過去のデータにたまたま合いすぎていた可能性を否定できません。翌日からの55.6%は、勝ち負けがとんとんになる勝率を上回っていますが、さらに前向きのデータを積み上げる必要がある段階と考えられます。

§6 考察と、ほかの原因が混ざっていないかの点検

株価指数への偏り

上昇トレンドの102回を銘柄ごとに見ると、ダウ平均の先物(14回)・S&P500の先物(9回)・ナスダック100の先物(8回)の米国の株価指数3銘柄で、全体の30%を占めます。株価指数は、#21 や #103 で確かめたように、上昇トレンドのときの買いのシグナルが強い傾向があります。「RSI 売られすぎで上昇トレンドのとき」の有利さは、「株価指数は上昇トレンドのときに強い」という以前の研究の結果が表れているだけ、という可能性があります。

下降トレンドの金属は特に弱い

下降トレンドの212回のうち、金属(金と銀)は47回で、勝率は47回中14回=29.8%(偶然のぶれの幅 18.7%〜44.0%)と、勝ち負けがとんとんになる勝率を大きく下回りました。下降トレンドでの金属の逆張り買いは、このシリーズの過去の集計でも成績が振るわない傾向がくり返し見られている組み合わせのひとつです。

なぜ上昇トレンドのときに強いのか(仮説)

逆張りの典型は「下がりすぎたものが戻る」という考え方ですが、より大事なのは「下がりすぎても、トレンドの向きに引き戻される力」があるかどうかかもしれません。上昇トレンドのときは買い手が多く、RSI が一時的に30を下回っても反発しやすい可能性があります。下降トレンドのときは反対に、「下がりすぎ」でもさらに下がり続けるおそれが高くなります。ただしこれはデータからの推測で、原因と結果の関係までは確かめられていません。

§7 前向きの集計の定点観測

この記事に関連する仮説「RSI の値が売られすぎの帯にあり、上昇トレンドのとき」は、前向きの期間で60回・勝率52%・1回あたりの平均損益は損切り幅の0.21倍のもうけ(偶然のぶれの幅は−0.07〜+0.48)で、集計を続けています。昇格の基準は「前向きの期間で80回以上、かつ平均損益の偶然のぶれの幅の下の端が0より上」です。これは RSI の値で絞った集計なので、§5 の翌日からの36回(RSI 売られすぎ反発シグナル)とは対象が違います。

📡 前向きトラッカー定点観測(期待値ベース)

基準日 2026-09-22/昇格=前向きN≥80(🏁ホールドアウト合格はN≥30)・平均R(期待値)の95%CIが0を跨がない・基準合格2回連続で確定(2026-07-19〜)/降格=昇格後の再判定で基準割れ2回連続→🟡へ(2026-07-18〜・再昇格可)

仮説種別宣言基準前向き現在値(平均R)状態
trend=上昇×reversalLedge前向きN≥80かつ平均RのCI下限>0平均R +0.11 CI[-0.04~+0.26](150/316・勝率48%)✅昇格
group=allgate前向きN≥80かつ平均RのCI上限<0平均R +0.04 CI[-0.01~+0.09](1544/3470・勝率44%)🟡蓄積中
blocked=Falsegate前向きN≥80かつ平均RのCI上限<0平均R +0.04 CI[-0.02~+0.10](1233/2760・勝率45%)🟡蓄積中
blocked=False×dir=longgate前向きN≥80かつ平均RのCI上限<0平均R +0.06 CI[-0.02~+0.14](990/2178・勝率46%)🟡蓄積中
売られすぎ逆張り買い(rsi_oversold_bounce・全足)edge前向きN≥80かつ平均RのCI下限>0平均R +0.21 CI[+0.04~+0.39](187/359・勝率52%)🟡蓄積中
rsi=os×trend=上昇edge前向きN≥80かつ平均RのCI下限>0平均R +0.21 CI[-0.07~+0.48](31/60・勝率52%)🟡蓄積中
dir=longgate前向きN≥80かつ平均RのCI上限<0平均R +0.06 CI[-0.01~+0.14](1195/2625・勝率46%)⛔反証
trend=下降gate前向きN≥80かつ平均RのCI上限<0平均R +0.12 CI[+0.04~+0.20](480/999・勝率48%)⛔反証
trend=中立・もみあい×dir=shortedge前向きN≥80かつ平均RのCI下限>0平均R -0.10 CI[-0.26~+0.05](113/294・勝率38%)⛔反証

本記事は、このサイトのシグナルの過去の記録を集計した研究記録です。過去の成績は将来の成果を保証するものではなく、投資の元本割れリスクがあります。当サイトは金融商品取引業者ではなく、個別の投資助言は行いません。投資に関する意思決定はご自身の判断と責任で行ってください。本統計は情報提供のみを目的としており、いかなる売買推奨も含みません。