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🧪 売られすぎで買う作戦は、トレンドの向きで結果が変わる? 362回の前向き検証で確かめた
AIシグナル研究日誌 #107

カテゴリ:🧪 AIシグナル研究日誌  |  公開:2026年9月23日  |  読了:約8分
📈 発火条件をチャートで解剖する図解カタログ — この日誌に出てくるシグナルが、チャートのどの瞬間に出るのかを図解で確認できます。

毎回ひとつの仮説を実際のデータで確かめ、勝っても負けても全部公開する研究日誌の第107回です。今回の題材は、RSI(相対力指数:売買の勢いを0〜100で表す指標)が売られすぎの水準から反発したときに出る買いのシグナルを、トレンドの向きで分け直した分析です。

近いテーマを扱った#105では、RSI が売られすぎのときの逆張りの買い(下がったところで買うこと)の全体(全期間・条件はこの記事と一部異なる)を分析しました。今回は「上昇トレンドで出たシグナルと、下降トレンドで出たシグナルでは、成績がどう違うか」を問います。結論から言うと、はっきりした差が見られました。

⏱️ 30秒でわかる今回のまとめ

① 登録日の翌日からの前向きの期間の全体(362回中187回):勝率51.7%。登録日までの期間(39.1%)から逆転しました
② トレンド別にはっきりした差:上昇トレンド61.9%(84回中52回)、中立56.4%(117回中66回)、下降42.9%(161回中69回)
③ 下降トレンドでの逆張りの買いは、勝ち負けがとんとんの水準(1回あたりの平均損益がほぼゼロ)。「売られすぎ」でも、さらに下がる例が多かった
④ 320回目の節目(2026-09-09)は、平均損益の偶然のぶれの幅の下の端がゼロ付近で、惜しくも不合格。次の節目は400回目

① 今回の仮説と背景

このシグナルは、RSI が30以下に下がったときに逆張りの買いを考えるものです。「売られすぎたものは戻る」という考え方が根拠にありますが、「下降トレンドでは、売られすぎがさらに進む」という反論もあります。

この仮説は、2026年6月16日に前向きの集計表(トラッカー)に登録されました。登録日まで(検証に使った期間)と、翌日以降(その後の前向きの期間)で、勝率がどう変わるかを追い続けています。今回は、前向きの期間が362回に届いたところで、トレンドという新しい切り口で分け直します。

RSIの売られすぎからの反発で、買いのシグナルが出る条件 価格 発火! エントリー 損切り −1倍 利確1 +1.33倍 利確2 +2倍 RSI 30 70 RSIが30以下に下がった直後に買い。反発して利確に届けば勝ち、さらに下がって損切りに届けば負け。
図1. このシグナルが出る条件。RSI が30以下に下がったところで買いのシグナルが出ます。ATR(平均的な値動きの幅)の1.5倍を損切り、2.0倍を1つ目の利確(利益を確定する価格)、3.0倍を2つ目の利確として勝ち負けを判定します。図の「倍」は、損切り幅を1としたときの倍率です。

② 登録日の前と後の全体の比較

登録日(2026年6月16日)までを「検証に使った期間」、その翌日(6月17日)からを「その後の前向きの期間」として分けた、全体の数字です。

期間回数勝ち勝率勝率の偶然のぶれの幅1回あたりの平均損益(損切り幅を1とした倍率)
検証に使った期間(〜2026-06-16) 133 52 39.1% 31.2%〜47.6% −0.088
その後の前向きの期間(2026-06-17〜) 362 187 51.7% 46.5%〜56.8% +0.205

検証に使った期間は、勝ち負けがとんとんになる勝率(43%)を下回る 39.1% でした。「売られすぎたから買う」と機械的に判定するだけでは足りなかった可能性を示しています。一方、その後の前向きの期間は 51.7% で、プラスの側で推移しています。

ただし、前向きの期間の全体でプラスになっているのは良い知らせですが、中身を見るとトレンドによって大きな差があります。

③ トレンド別の勝率の差

前向きの期間の362回を、トレンドの向き(1段長い時間足のトレンド)で分けたのが次の表です。

トレンド回数勝ち勝率勝率の偶然のぶれの幅1回あたりの平均損益(損切り幅を1とした倍率)
上昇トレンド 84 52 61.9% 51.2%〜71.6% +0.444
中立・もみあい 117 66 56.4% 47.4%〜65.1% +0.316
下降トレンド 161 69 42.9% 35.5%〜50.6% 0.000
上昇トレンドで出たこのシグナル(84回中52回):勝率61.9%、1回あたりの平均損益は損切り幅の0.444倍のもうけ。逆張りの買いが、1段長い時間足のトレンドと同じ向きになる場面では、戻りが伸びやすかったと考えられます。
下降トレンドで出たこのシグナル(161回中69回):勝率42.9%、1回あたりの平均損益はほぼゼロ。勝ち負けがとんとんの水準で、「売られすぎ」でもトレンドが下向きなら、戻りは小さくとどまる傾向が見られました。
前向きの期間の勝率:トレンド別(362回) 0% 20% 40% 60% 80% 43% とんとん 61.9% 84回中52回 上昇 56.4% 117回中66回 中立 42.9% 161回中69回 下降 トレンドの向きで勝率に最大19ポイントの差(前向きの期間362回・2026-06-17〜2026-09-22)
図2. 前向きの期間(362回)をトレンド別に分けた勝率。上昇61.9%、中立56.4%、下降42.9%。黄色の点線は、勝ち負けがとんとんになる勝率(43%)です。

この差のポイントを整理すると:

下降トレンドの中で出たシグナルは、上の数字の範囲では、1回あたりの平均損益がほぼゼロでした。トレンドの向きによって成績が分かれる傾向が見られます。ただし、これは過去のデータから見たパターンであり、将来の成績を保証するものではありません。

④ 時間足別の補足

前向きの期間の362回を、時間足ごとに分けた補足のデータです。

時間足回数勝ち勝率勝率の偶然のぶれの幅1回あたりの平均損益(損切り幅を1とした倍率)
1時間足 234 111 47.4% 41.1%〜53.8% +0.107
4時間足 110 61 55.5% 46.1%〜64.4% +0.294
日足 18 15 83.3% 60.8%〜94.2% +0.944
日足の83.3%(18回中15回)は目を引きますが、18回ととても少ない回数です。偶然のぶれの幅が60.8%〜94.2%と非常に広く、信頼できる度合いは限られます。次の節目(30回前後)の数字で判断するのが妥当と考えます。

4時間足(55.5%)は1時間足(47.4%)より高い傾向があります。時間足が長くなるほど「一時的な売られすぎ」の細かいぶれが小さくなる可能性がありますが、4時間足は110回なので、引き続き前向きの観測を続けます。

⑤ 節目ごとの推移

このシステムは80回ごとを「節目」とし、1回あたりの平均損益の偶然のぶれの幅の下の端が、2回続けてプラスになれば昇格(有望な仮説として認定)とする決まりで管理しています。

平均損益のぶれの幅の下の端の推移(296〜362回目) 0の線 +0.06 +0.02 −0.02 296 320 343 362 前向きの期間の累計回数 320回目で不合格 現在 362回目
図3. 前向きの期間の「1回あたりの平均損益」の、偶然のぶれの幅の下の端の推移。320回目の節目では−0.001(ほぼゼロ)で、惜しくも不合格。その後、343回目以降はプラスを保っています。次の節目は400回目。

重要な経緯をまとめます:

⑥ 前向き検証の集計表

項目数字補足
仮説売られすぎからの反発で買うすべての時間足
登録日2026-06-16前向きの期間は、翌日(2026-06-17)以降に出たシグナル
前向きの期間の回数362決済まで終わったシグナルの数
前向きの期間の勝率51.7%(362回中187回)偶然のぶれの幅 46.5%〜56.8%
前向きの期間の1回あたりの平均損益+0.205ぶれの幅の下の端 +0.032
検証に使った期間の勝率39.1%(133回中52回)勝ち負けがとんとんの43%を下回っていた
昇格の状況追跡中(続けての合格0回)次の節目:400回目
直近の節目の結果320回目で不合格(下の端 −0.001)わずかにマイナス

⑦ 考察と次の問い

今回の分析でいちばん注目できる点は、「このシグナルでは、成績が1段長い時間足のトレンドの向きによって大きく分かれた」ことです。

前向きの期間の全体では51.7%で、1回あたりの平均損益はプラスですが、これは上昇・中立トレンドでの高い勝率が、下降トレンドの低い勝率を補っている形です。下降トレンドだけを取り出すと42.9%で、1回あたりの平均損益はほぼゼロでした。

この研究の限界と注意点

次の問い

この結果から考えられる自然な次の一歩は、「下降トレンドの中で出たシグナルを除いたら、昇格の条件を満たすか」です。上昇と中立トレンドの回数(84+117=201回)を、別の仮説として追いかける候補として記録します。

📊 シグナル成績ダッシュボード(全期間の統計)

本記事に記載された情報は情報提供のみを目的としており、金融商品の売買を推奨・勧誘するものではありません。当サイトは金融商品取引業者ではなく、投資助言・代理業の登録も行っていません。投資判断はご自身の責任と判断においてお願いします。過去の成績は将来の成果を保証しません。記載の数字は、このサイトのシグナルの実際の記録を機械的に集計したもので、主観的な選別は行っていません。


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